2007年07月18日 10:29

無実の母娘から著作権違反で金を巻き上げようとした音楽協会に逆襲が始まる

 
大勝利!

とうとうこの日がやってきました。いくつかの報道機関からニュースが出ていますが、あの無実の人を濫訴しまくっていた全米レコード協会RIAAに、初めて7万ドルの支払いが命じられました。

詳細は以下。

RIAA loses in file sharing case
Capitol Records Ordered to Pay Attorney Fees

全米レコード協会RIAAは、P2Pソフトウェア(Winnyのようなもの)で音楽を違法にダウンロードしたとして、数百件にものぼる訴訟を起こしています。しかし、冒頭にも書いたとおり濫訴が多く、何人もの無実の人がこの訴訟に巻き込まれている現状があります。

その中の一人でもある、デビー・フォスターさんとアマンダ・フォスターさんの母娘が今回の主役。お母さんのデビーさんは2004年11月にRIAAに起訴され、次いで娘のアマンダさんも2005年7月に共犯として加えられたそうです。

もちろん二人は無実。

RIAAは5000ドル(約6万円)を支払うことで和解に応じると申し出ましたが、フォスター親子はこれを拒否、法廷で争うことにしました。RIAAはダウンロードしたとする音楽やその日時等の資料を提出せず、尻尾を巻いて逃げることにしました。訴訟を取り下げたのです。

しかし裁判はこのような濫訴を認めませんでした。RIAAに裁判費用として6万8685ドル23セント(およそ820万円)をフォスター親子に支払うよう命じたのです。

これは一連のP2P裁判における初勝利となりました。

大金を動かせる法人が、裁判もままならない個人を相手に訴訟をちらつかせ、和解に持ちこんで数万円の小銭を取るというのは、もはや悪徳商法です。和解金のほうが裁判費用より安く付くし、すぐ済んでしまうので、ついつい和解に応じてしまうのですね。

特に裁判に時間がかかり、コストの高い日本では、このような事例がたくさんあります。JASRACの強引な著作権料の取り立ても、このような裁判のやり方を背景にしていますし、警察の点数稼ぎのためのスピード違反や駐車禁止の切符切りも同様です。

みんな裁判コストより罰金等の方がが安いから、ついつい払ってしまうのです。

これを悪徳商法と言わずなんと言うのでしょうか?

今回のRIAAのP2P裁判は、そのような悪徳商法に一石を投じるものになるといいですね。なんせ無実の人であろうとも巻き込まれ、生活を破壊されているのですから。

一刻も早く、このような社会のひずみが無くなるよう、私たちにできることを見つけていきたいですね。

 
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