2007年09月23日 06:44

福田氏支持50%以上という世論は、すでに麻生氏支持に変わっている

 
北村弁護士とニコニコ動画

本日は自民党総裁選、つまり次の日本の総理大臣を決める選挙が行われます。

マスメディアの報道を見るとほぼ福田氏に確定という感じで、淡々とした選挙になるのだろうな、という印象でした。

が、どうも麻生氏の支持が非常に強いようで、ネットでは応援演説の様子が次々アップロードされたり、2ちゃんねるを中心に議論が進んだりしているようです。

マスコミ以外を舞台にこれほど熱い選挙戦が国民の目に入って来るのも、今までになかったかもしれません。

詳細は以下より。

特にテレビ番組「行列のできる法律相談所」などで有名な北村弁護士の応援演説が非常にアツくて注目を集めてるようです。

ニコニコ動画のアカウントを持ってない方は以下のYouTube版をどうぞ。

北村弁護士、熱弁をふるう!

ところが福田氏側からはそういった動きがほとんど見られません。朝日新聞の世論調査では、福田氏53%、麻生氏21%という国民の声が報道されています。フジサンケイグループの世論調査でも福田氏55.9%、麻生氏28.1%と、やはり国民の半数以上が福田氏支持という結果。

これはどういうことでしょうか?

ひとつには、福田氏勝利濃厚ということで支持者があまり積極的に活動していないということがあるかもしれません。また、福田氏の支持層は安定を求めてる層ということで、あまり積極的に発言するような層でもない、ということも考えられます。

それにしても福田氏を支持する側の発言がここまでネットで見られないというのも不思議です。国民の50%以上は支持してるはずなのに。

もうひとつの考え方として、ネットの情報を伝わるスピードを、麻生陣営だけが利用できている、というのもあるかもしれません。

麻生陣営の演説動画をニコニコ動画で検索してみると、再生回数が数千あるのも珍しくないのに対し、福田陣営の演説は数も少なく、再生回数も100から数百です。

これは明らかにブログや2ちゃんねるなどの掲示板に、演説動画が張られた数に比例しているでしょう。

つまりネットで活動できる支持者が福田陣営にはほとんどいない、いても麻生陣営とは比較にならない。そういうことなのではないでしょうか。

また、マスメディアではほとんど(というかまったく)報じられてませんが、読売グループの総力あげて麻生を潰すとナベツネは言ったという記事で広まった、日本人に戦争の真相と戦犯犯罪をはっきりと知らせるようにしなければならない─渡辺恒雄氏に対する特別取材という記事の次のナベツネ──読売グループ総裁である渡辺恒雄氏の発言が、ネットでは広く知られていることもあるでしょう。

渡辺恒雄氏:(前略)今後誰が首相となるかを問わず、いずれも靖国神社を参拝しないことを約束しなければならず、これは最も重要な原則である。安倍氏は参議院選挙の後に引き続き首相でありつづけるが、私も彼に絶対に靖国神社に行ってはならないと進言しなければならない。もしその他の人が首相になるなら、私もその人が靖国神社を参拝しないと約束するよう求めなければならない。さもなければ、私は発行部数1000数万部の『読売新聞』の力でそれを倒す。

麻生氏はオフィシャルサイトの論文を見てもわかるとおり、靖国参拝する派。福田氏は福田氏「靖国参拝せず」、テレビ番組で語るという朝日新聞の記事の通り、靖国参拝しない派です。

そして一ヶ月足らずの政務官・・・。という記事のコメント欄に投稿された文書も広く知られるに至りました。長いので全文は転載しませんが、内容は「麻生太郎クーデター説を読売グループを中心としたマスメディアがでっちあげ、国民が福田氏を支持してるように印象操作の上、自民党員たちを福田支持に向かわせた」という感じでしょうか。

これについては実際のコメント欄より全文引用している人気ブログアンカテの記事が見やすくまとめられているので、そちらをご参照ください。

この説が鵜呑みにできるかはわかりませんが、少なくともこのような認識であれば、確かに福田氏の支持者が極端に少ない理由もうなずけます。

こうした情報の伝わる速度はネットのほうが圧倒的に速く、動きも速い。例の世論調査はどちらも15〜16日にかけて行われたもので、アンカテの記事が出た18日以前のものです。18日にアンカテの記事によりネットにこのような情報が広まったことで、一気に世論が麻生氏支持に傾いた、ということも考えられるわけです。

日本のインターネット人口は、@ITの記事によれば2006年の調査で4114万人だそうです。日本人の1/3はインターネットを使っているわけです。そのすべてがこういった情報に触れてるとは考えにくいですが、それでも使ってない家族や友人に話を伝えたであろうことも考えると、人気ブログ発の情報が世論を動かすというのはじゅうぶんありえる話でしょう。

今回の総裁選は自民党員しか投票権がありません。世論がすでに変わってると認識している自民党員はどれほどいるでしょうか。これほどの速度で世論が変化するという可能性を考えられる自民党員はどれほどいるでしょうか。

もちろん実際に世論が完全に動いたという確証はまだありません。それは福田氏が総理になって最初の支持率が出たときにわかるでしょう。

しかし、こうして選挙演説が一般市民の手によって撮影され、その日のうちに動画サイトにアップロードされ、翌日までにはそれを見たブロガーたちがひととおり議論しおえている。こんなスピードについていけない政治家はもう使いものにならない。それはもう明らかでしょう。

今日の総裁選は福田氏当選が濃厚です。しかしそれは、同時に政治家たちが自らを「使いものにならない政治家」だと証明してしまう結果になりはしないでしょうか。

その結果が出るであろう今回の総裁選、そして最初の支持率発表に、注目したいと思います。

関連記事

 
Twitter facebook はてブ コメント ご意見 TB
 
コメント欄を表示する(0)
この記事へのトラックバック
1. 日本\(^o^)/オワタ  [ 元気な病人のブログ ]   2007年09月24日 02:44
自民党新総裁が福田康夫氏に決定.人権擁護法案,外国人参政権・・・まともな国ではなくなるな・・・参考までに人権擁護法案に関して上のリンクから抜粋.人権擁護法のポイント人権擁護法(案)全文http://www.moj.go.jp/HOUAN/JINKENYOUGO/refer02.htmlポイント1人権擁...
トラックバックURL
最新記事

スポンサードリンク
以前の記事


らばQは、世界中から役立つ・面白いニュースの話題をお届けするブログサイトです。