一度は見たい絶景にそびえ立つ世界の12の灯台
海外サイトで話題になっていたこの写真は、本文でも紹介するピジョン・ポイント灯台です。年にたった1度だけ、電気照明ではなく19世紀に使用した石油ランプで火を灯す際の、まぶしいほどのイルミネーションを撮影したもの。
海の道しるべである灯台ですが、暗がりを遠くまで届くように放たれる光には、陸にいるものでも惹かれるものがあります。
灯台は世界中の港や岬の先端にありますが、その形や大きさはそれぞれであり、構造や歴史も加わり、中にはその姿の美しい魅力的な灯台が存在しています。
英語でライトハウス"Lighthouse"と書くと英和辞書をついつい連想してしまいますが、そんな一度は見てみたいと魅せられる12(+2)の灯台の紹介です。
1. 江ノ島灯台(神奈川)
2003年に大掛かりな建て替えが行われ、展望台の高さは59.8mもあります。てっぺんは、スチール製のフレームのみで囲まれ、その中心にあるエレベーターの周囲を取り巻くように螺旋階段がぐるぐると続いています。
2. エルクレス(ヘラクレス)の塔(スペイン)
活動中の灯台の中では世界で一番古いとされるこの灯台は、ローマ人によって2世紀に建てられ、1791年に建て替えが行われて今に至ります。古いながらも56メートルもあり、剛健な外観です。
3. マダン灯台(パプアニューギニア)
沿岸警備記念灯台とも呼ばれ、第二次世界大戦の沿岸警備を記念して1959年に建てられたものです。もともと懐中電灯に似せて作ったつもりでしたが、4枚のヒレがロケットのようにも見えます。てっぺんに灯る見事なまでの強い光は100万カンデラに相当。
4. 横浜マリンタワー(神奈川県)
横浜港開港100周年を記念して1961年に建てられた、高さ106メートルを誇る世界一高い灯台で、30km離れた沖からも見えるそうです。現在一時的に営業を停止しているそうです。
5. ピジョン・ポイント灯台(米国)
トップ画像でも紹介した通り、毎年一年に一度だけ、135年前に利用していた方法で明かりを灯します。11月になると普段の電力による弱い照明を切って、5つの石油ランプとレンズを駆使し、ろうそく50万本分のパワーの照明を照らし出します。そのイルミネーションは壮観で毎年この時期になるとカメラマンたちが集まりこぞって写真を撮るのです。今年はつい先週の土曜日に照らしだされました。高さ35メートルのこの灯台のレンズは実際は回転しているので、こような写真を撮るのはなかなか技術がいるそうです。
6. ロー(Low)灯台(英国)
名前の通り背の低い灯台で、たった9メートルしかありません。1832年にナビゲーションツールとして建設され、7.5秒おきに窓から白い光や赤や青が放たれます。どの向きから見るかによって変わるそうです。
7. クスクレシイ(kiz kulesi)灯台(トルコ)
Maiden's Towerとも呼ばれるこの美しい灯台はイスタンブールの小島に2500年前からあります。現在は観光名所として多くの旅行者を魅了しています。灯台の中にはカフェがあります。
8. ケープ・ハテラス灯台(米国)
ノースカロライナ州にそびえるこの灯台は125万個のレンガを積み重ねて出来た、アメリカで一番高い灯台です。この巨大な塔から放つ7.5秒おきの光は、天候の良い日には80km沖の船から見えるそうです。
9. ミドルベイ(Middle Bay)灯台(米国)
1885年に建設されたアラバマにあるこの灯台は、スクリューパイルと呼ばれる方式で建てられた好例で、川底や海底の砂などにネジ込むようにして建てられます。この美しい六角形の灯台は最近屋根や外観を改装し、ソーラーパワーの赤いライトがトップに設置されるなどの改良がされました。
10. プロンテープ灯台(タイ)
プロンテープ岬にあるこの世界最新の灯台は大変ユニークな形をしており、1996年に現国王「ラマ9世」の即位50周年を記念して建てられました。てっぺんには金色の飾りが付き、いかにも豪華な感じをかもし出しています。プーケットの南海岸から見え、観光の人気スポットとなっています。
11. チャールストン灯台(米国)
サリバンズアイランドにあるこの近代的な灯台は2800万本分のろうそくパワーが可能なランプを有していたのですが、それが非常に危険であることが証明されたため、最高100万本分にあたる照明に変更されたそうです。他の灯台と比較してハイテクな設備でエアコンやエレベーターも備えています。
12. ナラロス(knarraros)灯台(アイスランド)
アイスランドといっても、アイスランドから遠く西の絶海の孤島にあり、ほぼ地図でも点ほどにしか見えません。1938年に建てられたこの26メートルの灯台は芝生に囲まれ美しい白い風采を構えています。現在でも30秒に3秒光を放っているそうです。
その他の灯台
セルチャルトナルネス (Seltjarnarnes)灯台(アイスランド)。特別な構造を持っているわけではありませんが、この上なく美しい画像ということで、ピックアップされていました。オーロラが幻想的な彩りを添えています。
ジュマン(jument)灯台(フランス)。灯台がどうとかより、波がとんでもない事になっているのに、人が外に出てます。思わず逃げてー!と言いたくなります。
deputy-dog.com: 12 stunning lighthouses15Nov07 flickr.com: Pigeon Point Lighthouse より
灯台というと基本的に地味で寂れたようなイメージですが、いつか実際に本物を見にいきたいと思わせる灯台ばかりですね。