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2007年12月18日 13:35

銃撃事件は本当に増えているのか調べてみた

 
銃社会化……?

先日日本で散弾銃乱射という恐ろしい事件が起きました。佐世保猟銃乱射事件です。2人の命が失われ、6人が重軽傷という痛ましい結果になってしまいました。

このニュースを受け、各種マスメディアは銃の所持許可審査が甘いのではないかとか、銃が持てることがおかしいとか、そういう論調で報道を繰り返しています。見出しに厳罰化求む書いた記事などもありました。

TVのワイドショーなどでは過去の銃が使われた事件や銃の出回ってる数を示して、まるでいつ自分たちが銃撃されるかわからないような論調です。

はたして本当にそうでしょうか?

ちょっと気になったので調べてみました。

ちょうど作業中の平成19年度警察白書の統計資料だけ閲覧できました。以下の表は銃器使用犯罪の謙虚件数の推移(平成14〜18年)から写して来ました。

区分/年次1415161718
総数123(71)113(69)102(61)70(38)73(24)
使用鉄砲 けん銃80(58)71(55)77(59)50(32)33(23)
猟銃、空気銃20(5)21(3)11(1)16(3)33(0)
その他23(8)21(11)14(1)4(3)7(1)
罪種 殺人41(32)34(26)31(26)19(14)12(10)
強盗36(13)20(8)33(19)19(8)24(4)
凶器準備集会0(0)0(0)1(1)1(1)0(0)
傷害9(2)14(7)1(1)2(1)0(0)
暴行4(1)5(2)1(1)2(0)2(0)
恐喝8(6)5(4)4(1)5(3)3(1)
その他24(17)35(22)31(12)22(11)32(9)
銃器使用犯罪の謙虚件数の推移(平成14〜18年) ()内は暴力団構成員及び準構成員によるものを内数で示す。

ご覧のように、年々銃器使用犯罪はみるみる減少しています。18年度の「猟銃、空気銃」の使用件数だけいきなりあがってますが、よく見ると殺人は12件中10件が暴力団関係。強盗が前年より増えてる(世相を反映してますね)ために、件数としては倍になったようです。強盗ですからほとんどが空気銃でしょう。

少なくとも銃撃事件が増加してるということは無いようです。

もちろん、だからといって銃で起きた殺人事件を正当化したりしょうがないことだと言ったりするつもりはありません。ですがいたずらに規制や厳格化を求めるような状況かどうか、冷静に考える必要があるでしょう。

鉄砲所持許可申請にはたくさんの書類が必要です。

  • 鉄砲所持許可申請書
  • 講習終了証明書
  • 譲渡承諾書(販売店などが出す)
  • 医師の診断書
  • 戸籍謄本及び住民票の写し
  • 経歴書
  • 同居親族書
  • 写真

これだけ揃えてようやく申請が可能になります。

また、銃は1丁ずつ許可が必要で、貸し借りもできないことになってるようです。実に厳しい体制がしかれてるといっていいでしょう。

国内には38万丁の銃があるとのことですが、許可を受けた鉄砲刀剣類の推移という表によると、うちライフルは41,454丁、散弾銃は263,725丁です。その他は空気銃や建設用銃、刀剣類をあわせて379,300丁、およそ38万丁と数えてるようです。

これが多いか少ないかはわかりませんが、年間100万丁の銃が出荷されてるアメリカに比べれば遥かに少ないとは言えるでしょう。

銃はもちろん殺傷能力のある武器でもありますが、それは刃物でも同じこと。スポーツ目的の銃がたくさんあり、それがまれに犯罪に使用されることがある。そういうことではないでしょうか。

少なくとも年間3万人の自殺者、年間6000人の交通事故死者に比べれば、極々まれなことだとは言えると思います。

このような犯罪が起こると忘れがちですが、銃はスポーツとしての側面もあります。オリンピック競技にもクレー射撃はありますし、ハンティングは伝統あるスポーツだと言えるでしょう。

いたずらに規制を叫ぶのは簡単ですが、犯罪をおかす人はごくまれ、たいていはちゃんとしたスポーツマンたちなのだということを、忘れたくないですね。

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4 銃撃後の人の反応
2 リアルな写真
4 異文化の社会問題

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