「神はいない?」偉人たちの無神論的な50の格言
日本では無宗教の感覚が強い人が多いと思いますが、逆に普段あまり宗教や神を意識しないので、無神論についてもあまり深く考えたりしないのではないでしょうか。
正しいかどうかや支持するかどうかはともかく、宗教色の濃い文化で、なおかつ無神論的主張をするに至った偉人たちの格言には、それなりの理由や意味があります。
そんな「偉人たちの無神論的な50の格言」の紹介です。
ジョージ・カーリン(George Carlin)
1.「宗教は常にありえない物語を説いている。考えてもみてくれ。見えもしない奴…が空に住み、そいつが毎日毎分の全てをお見通しで、さらにその見えない奴が、10個のしてはいけないことを並べている。そしてしちゃいけないことをしたときには特別な場所へ追いやられ、そこには永遠に続く火や煙や拷問や激痛が用意されている。そこでこの世の終りまで焼かれ、叫び、苦しみ続けるのである。だが、そいつには愛があり、そして愛があり、さらに愛があり、金を必要としている」
2.「無宗教:預言者のいない団体」
3.「私は教会と国が完全に分離することを希望する。思うにこの二つの団体は別々でさえも、かなり我々をメチャクチャにしてくれるので、二つが一緒になれば、死は免れられない」
フリードリヒ・ニーチェ(Friedrich Nietzsche)
4.「どっちなんだ?人間が神の失敗作なのか、それとも神が人間の失敗作なのか」
5.「信仰とは真実を知りたくないという意味である」
6.「信念は嘘よりも危険な真実の敵である」
アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)
7.「私が自然界に見るものは、不完全な理解しか得られない素晴らしい構造をしており、思慮ある人を謙遜させるのである。これはまさに宗教的な感情であって、神秘主義とは何の関係も無い」
8.「神の存在とは私が真面目に受けとれない人類学の概念のようである。人間界の外に意思やゴールがあることが全く想像できない。…科学は道徳を犯すと責任をなすりつけられてきた。しかしそれは不当である。人間の倫理は、人情や教育、社会のニーズや結びつきを基本とすべきで、宗教を基本とする必要はない。もし人が死後の見返りの期待や罰の恐怖によって束縛されるなら不幸と言えるであろう」
9.「人々がただ罰を恐れ報酬を望むというだけで善良なら、我々は実に哀れむべき存在だ」
マハトマ・ガンディー(Gandhi) − インド独立の父、宗教家
10.「歴史に記録されている世の中で最も極悪で残酷な罪は、宗教という名の下に行われている」
11.「キリストは好きだが、キリスト教信者は好きではない。キリスト教信者はキリストのようではない」
マーク・トウェイン(Mark Twain)
12.「聖書の理解できない部分がひっかかるんじゃないんだ。理解出来る部分がひっかかるんだ」
13.「人は信じているということによって教会から受け入れられ、知っているということよって追い出される」
14.「神に欠けているものは罪の自覚さ。キャラクターの統一性だ。プロテスタントやカトリックといった何かにならんといかんだろう。全部はダメだ」
15.「状況によって、神を冒涜する言葉は、祈りよりも安息をもたらす」
16.「『我ら神を信ず』 それが真実だったとして聞こえがいいとは思えない」
トーマス・ジェファーソン(Thomas Jefferson)
17.「凝り固まった偏見による不安を全て振り払いなさい。弱い心は卑屈にうずくまっているものです。どんな事実やどんな意見に対しても、根拠をしっかり立てて法の下に照らしなさい。神の存在でさえ、勇気を持って疑問を持ちなさい。神が存在するならば、愚かな恐怖心への服従よりも、根拠を立てることへの敬意に賛同されるにちがいありません」
18.「私たちは知ることを恐れ、知らぬことを恐れる。それが我々の日常であり希望もない。全ての哲学、全ての教義の概念も現実からの単なる逃避にすぎない。表面的な変化は戦争、革命、改革、法律、そしてイデオロギーによってもたらされ、そのどれもが基本的な人間の、そして社会の本質を変えることに失敗している」
ベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)
19.「信仰を通して見ることは、理由と言う目を閉じてしまうことである。キャンドルを消せば朝日がシンプルに見えるのと同じことである」
20.「教会よりも灯台のほうが役に立つ」
ヴォルテール(Voltaire)
21.「もし神がイメージどおりに我々をお創りになったのなら、きっと神にそのお返しをしているのであろう」
22.「不条理なものを信じているものは悪事を犯す」
スティーヴン・ホーキング(Stephen Hawking)
23.「ブラックホールが示唆することは、神はさいころを振るだけでなく、全く見えないところに投げるということである」
24.「秩序を神の御名によってたとえるとしたら、それは非人格的な神であろう。物理学には人格的なところはほとんどない」
ジッドゥ・クリシュナムルティ(Jiddu Krishnamurti)
25.「伝統というものは我々の精神安定剤となる。そして精神が安定すると退廃の道をたどる」
26.「自分の信仰することを繰り返し主張することは不安の表れである」
クリストファー・ヒッチンズ(Christopher Hitchens)
27.「証拠のない主張は、証拠のない主張として却下される」
28.「ファルウェルに浣腸してやったら、棺はマッチ箱で済むよ」
※ジェリー・ファルウェル:「キリスト教右翼の父」と呼ばれ、キリスト教の価値観に基づいて妊娠中絶や同姓愛、ポルノに反対し、政治面でも大きな影響を与えた米国のキリスト教指導者、2007年73歳で死去。ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)
29.「宗教は幻想である。そしてそれは本能的な欲望と調和してしまう力を秘め持っている」
カール・マルクス(Karl Marx)
30.「宗教は抑圧された生き物のため息であり、心なき世界の心であり、また、それが魂なき状態の心情であると等しく、…つまり、それは民衆の
ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw)
31.「信仰を持つものが無神論者より幸せだという事実は、酔っ払いがしらふの人間より幸せなことに似ている」
ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal)
32.「宗教のために行われる罪でなければ、人間はあれほど完全に楽しそうに悪事を行わない」
リチャード・ジェニ(Richard Jeni)
33.「基本的に君たちは、どちらが妄想の世界に良い友人を持っているかで殺しあってるんだ」
スティーヴン・ワインバーグ(Steven Weinberg)
34.「宗教があろうとなかろうと、善い人は善い行いを、悪い人は悪い行いをする。しかし宗教によって善い人も悪い行いをする」
デロス・マッコウン(Delos B. McKown)
35.「見えないのと、存在しないのは、よく似ている」
エドワード・ギボン(Edward Gibbon)
36.「宗教のことを一般人は真実とみなしており、賢者は偽りとみなしており、支配者は便利とみなしている」
ロバート・グリーン・インガーソル(Robert Ingersoll)
37.「我々の知らないことは神である。知っていることは科学である」
黄檗希運(おうばく きうん/Huang Po)
38.「愚者は自分の思いより見えるものを無視する。賢者は自分の見えるものより思いを無視する」
ベンジャミン・ディズレーリ(Benjamin Disraeli)
39.「知識の限界で宗教が始まる」
作者不詳
40.「人に魚を一匹与えれば一日の食事になるだろう。人に釣り方を教えれば一生の食事になるだろう。人に宗教を与えれば一匹の魚を願いながら死ぬであろう。
デイブ・バリー(Dave Barry)
41.「もし栄光とともに万物を創造した神がいて、その神がメッセージを人間界に伝えようとするとしても、ヘアスタイルのおかしなテレビの人間を使わないだろう。
エピクロス(Epicurus)
42.「もし神が悪を妨げる意思はあっても力が無いなら全能ではない。力はあるが意思が無いなら邪神である。力も意思もあるなら悪はどこから来るのだろう。力も意思もないなら、なぜ神と呼べるのだろう」
エリック・ホッファー(Eric Hoffer)
43.「『熱狂的な信者』の反対は『熱狂的な無神論者』ではなく、神がいようといまいと気にしない『穏便な皮肉屋』である」
ビル・メイハー(Bill Maher)
44.「飛行機を建物に飛び込ませるなんて信仰に基づくものだ。宗教は神経疾患だと思うね」
45.「アメリカでよく使われるフレーズに「我ら神を信ず」というのがあるが、そこだよイエス・キリストが求めているのは。紙幣の上でね」
ポール=アンリ・ティリ・ドルバック男爵(Paul-Henri Thiry, baron d'Holbach)
46.「時の初めに戻るなら、無知と恐怖心が神を創ったことがわかる。幻想や熱意や虚偽が神を着飾るのである。弱さが神を崇拝させるのである。軽信が神を維持するのである。慣例、敬意、圧制は、人を盲目的に従事させることに役立つ。自然に対する無知が神を生んだのなら、自然に対する知識が神を破壊するように計算されているのだ」
ビル・ヒックス(Bill Hicks)
47.「もしユダヤ人が神を殺したと思えるなら、ユダヤ人を崇拝するね」
アイザック・アシモフ(Isaac Asimov)
48.「きちんと読めば、聖書には無神論のための思いつく限りの最も強い根拠がある」
ホセ・ベルガミン(Jose Bergamin)
49.「疑いの余地のない信仰とは、信仰ではなく迷信と呼ぶ」
アーサー・C・クラーク(Arthur C. Clarke)
50.「人類の一番の悲劇は、道徳が宗教にハイジャックされたことだ」
(3/19)追記:Arthur C Clark氏は本日(2008年3月19日)心肺機能不全のため、90歳の生涯を閉じたそうです。ご冥福をお祈り申し上げます。
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