2008年03月23日 23:35

「賢い人ほどオンライン詐欺で騙されやすい」調査結果を発表

 
「賢い人ほどオンライン詐欺に引っかかりやすい」調査結果を発表

「騙されるのはむしろ賢いから?」という記事がTimes紙で取り上げられていました。

オランダでUltrascanという機関の調査によると、教育水準の低さに比例して詐欺に遭いやすいのではという世間一般の認識を裏切り、医師、建築家、エンジニアなど、ホワイトカラーと呼ばれる人たちが、かなり頻繁にメールスパムによる詐欺被害に遭っているという結果がでたようです。

調査の結果ではさらに、人生を変えるほどの家族に関するトラウマのある人々についても、強い相互関係があることを示しています。

3000万円以上の被害を受けた362の重いケースを見ていくと、驚くべきことに85%以上の人が家族との離別・死別によるトラウマを被っており、そのことが判断を誤らせる原因として表れています。

特に死別を体験した人ほど騙されやすいと、報告ではまとめられています。

世界中で詐欺に成功している、多くの事例はEメールによる「先行投資を募る」というもので、2007年の被害額は4200億円にも上るといわれています。30万人の詐欺師が世界で活動をしていたとされ、2006年より3%増加しました。

12歳のときに交通事故で父親を亡くしたある医師は、高収入であるものの、7年間に渡り50万ドル(約5000万円)もの詐欺被害に遭っており、匿名で被害を訴えている彼のビジネスパートナーや彼のいとこは、彼自身がこの詐欺を詐欺と考えていないと伝えています。

調査機関では低学歴や低所得の人々はターゲットになりくいとしており、理由は彼らは自分たちの判断に自信を持っていないため、詐欺を受けていることが早期に明るみに出るからだそうです。

先行投資詐欺のスペシャリストであるフランク・エンゲルスマン氏によると、医師はとくにターゲットになりやすく、他人を助けるためといううたい文句からさらに大きな詐欺に発展していくようです。

精神科医、心理学者、脳外科医などの専門医も例外ではなく、多額の詐欺報告に多く含まれているそうです。親子関係のトラウマを持つ308人の被害者については、企業家を尊敬する傾向にあるようです。

ネット掲示板などで詐欺師が自分の被害者の学歴を自慢しているともエンゲルスマン氏は述べています。

Clever people ‘are easier to con’より

知識人ほど相談しない傾向にあるのは、なるほどなと思います。詐欺の手口は国をまたぐことが多いので、外国だけの話とも笑ってられませんね。

もっとも高所得者を狙う方が詐欺の実入りもいいので、狙われやすいのは当然の気もします。

なにはともあれ、お医者様のみなさまどうかお気をつけください。

しかしトラウマにつけ込まれる手口に、精神科医が多いというのも、なんだかですね…


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