世界で騙されたエイプリル・フールのネタ─史上トップ3
エイプリル・フールも毎年恒例化するとそうそう騙されることもないわけですが、ひねりのある面白ネタを見ると、よく思いつくなぁと感心してしまいますよね。
騙され難くなったとはいえ、果たして真面目記事なのか嘘記事なのか、判別が面倒だったり、本当のネタを嘘だと思われるのが悲しかったりはします。
しかしながら情報化が進む以前の古きよき時代では、本気で世界中が騙されていました。エイプリルフール史上もっとも派手だった嘘の中からTOP3を紹介します。
1. スイスのスパゲティ収穫
1957年にBBCのニュース番組が「暖冬の影響でコクゾウムシ(米食い虫)が減少し、スイスの農家ではスパゲティが大豊作となった」と放送しました。
しかもスイスの農家では「木からにょきにょきと生えたパスタを大量に収穫する」映像が流されたのです。多くの視聴者はそれを信じ、BBCにスパゲティのなる木はどうやって育てるのかという問い合わせが相次いだそうです。
これに関してBBC側の回答は「トマトソースの缶詰にスパゲティを添木として差し、それが育つのを期待しましょう」ということだったそうです。
2. シッド・フィンチ
1985年の4月1日にはスポーツ雑誌が、「新人投手がニューヨーク・メッツに入団する」予定だと掲載しました。その彼の名前がシッド・フィンチです。
報告によると彼は実に「時速270キロもの超剛速球が投げられる」とし、それはそれまでの記録より時速104キロも速かったのです。しかも驚くことに彼は今まで一度も試合に出たこともない人で、チベットの僧院で投球技術を聖ラマ・ミララスパの元で修得しているというのです。
メッツファンは才能あるプレイヤーを見つけた幸運に喜び、スポーツ・イラストレイテッド社に相次いで問い合わせがあったそうです。当然1記者の妄想でしたが…。
3. インスタント・カラー・テレビ
1962年当時は、スウェーデンのテレビは1チャンネルだけで、白黒でした。
放送局の技術担当が番組に登場し、新しいテクノロジーのおかげで「視聴者のテレビの設定をカラーに変えることができる」と放送しました。その方法とは、「テレビにパンティ・ストッキングをかぶせるだけ」のシンプルなものです。
さらにテレビ番組上でそれをデモンストレーションとしてやってみせたのです。実際にカラー放送が始まったのは1970年の4月1日でした。
今の時代ならどれも笑ってすまされるジョークですが、当時のテレビやマスコミの影響力を考えたら本気で信じてしまうでしょうね。
トマト缶とパスタにせっせと水を与えたり、少林サッカーもびっくりな選手を夢見たり、家族ぐるみでテレビに必死にパンスト被せてみたり…、想像するだけで笑えてしまいます。
それにしてもスパゲティの木って… 自分を信じることって必要です。(しみじみ
Top 100 April Fool's Day Hoaxes Of All Timeより
草思社
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盲信はいけませんが
本の題名がまぎらわしい
説得力ある邪悪の定義、面白い!
自分の欠点、友人の欠点を、こわがらず見てみる。