世界で一番古い木は樹齢9950年以上、でも予想外に貧相
世界で一番古い木なんて聞くと、屋久島の縄文杉のような巨大な大木を想像しませんか?
何千年もの存在感を体現してるような、そんなイメージですよね。ところがこのクリスマスツリーに似た世界一古いと言われる木は、高さがたった4mほどしかない細い木です。
しかしこの木は、わかっているだけでも樹齢9550年だと言うから驚きです。
この木の年齢を調査した結果によると、見えている上部はそれほど古代のものでもないのですが、その根は少なくとも9550年も成長を続けているのです。
2004年に発見されたこの木はノルウェー・スプルース(えぞ松に似た木)と呼ばれヨーロッパではクリスマス・ツリーとして各家庭を飾ってきました。しかし植物の中で一番長生きをしてきたこともわかりました。
高度910mの位置で発見されたこの針葉樹の長寿の秘訣は、その根のクローンシステムにあると言われています。このスプルース(Norway spruce)という名の木の茎は600年くらいの寿命があり、茎部が死ぬと同時に根から新しい茎が息づいて出てくるのだそうです。
スウェーデンは11000年前までは氷河期の最後の時代として国を氷の層が覆っていたため、9550年前より前から生きていることは不可能だとしています。
それまでの調査ではスプルースは2000年くらい前に入植されたと考えられていたので、今回の調査結果によってテキストを書き直えることになりそうです。
継続してずっと生きながらえてる木で一番古いのは、カリフォルニア州のホワイトマウンテンにある松の木で約5000歳と見られています。この木の樹齢は年輪から測定されていますが、スプルースの場合は根っこは一緒でも幹は生え変わるので、放射性炭素年代測定をしています。
他にも同じような木のクローンを作り出すことで生きながらえている木があるらしく、タスマニアにある松も1万年以上経っているかもしれないと言われています。
何千年も経ち続けている木というのが想像つきませんね。古代から生命が途絶えずに生きながらえているとはなんとも不思議なものです。
そういえば、世界遺産屋久島の屋久杉のシンボルともいえる
Wikipediaによると諸説あるものの、現時点の定説ではこのようです。「約7300年前に鬼界カルデラから広がった幸屋火砕流によって、屋久島を含む九州南部諸島の大型植物は全滅したと考えられており、縄文杉の樹齢は古くとも4000年以上はさかのぼらないとするのが定説になっている。」
Oldest Living Tree Found in Swedenより
(4/22)追記:その後スウェーデンのストックホルムで、さらに世界最古の木が発見され、その記事によると1万年とされています。
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