ソマリア海賊が襲撃した相手は英海軍のフリゲート艦…あっさり返り討ち
ソマリアの海賊と言えば、悪名高き海の武装集団です。
無政府状態で、海賊行為や誘拐など昨今の荒稼ぎぶりは著しく、身代金だけで数十億の収益を上げており、大きな国際問題となっています。
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そんなソマリアの海賊たちが襲った相手は、なんとイギリス海軍の誇るフリーゲート艦でした。
相手をイギリス海軍と知っていたのか、気にせずに襲ったのかは謎ですが、奪ったイエメン登録の帆船に乗った海賊はイギリス海軍の船に向かって撃ちこみはじめました。
ところが相手は海軍、もちろん黙って撃たれてはいません。この由緒ある王立海軍"ロイヤルネイビー"はSA80アサルトライフルを積み込んでいました。
そのまま銃撃戦となり、2人の海賊が撃たれて死亡、3人目も負傷し、その後死亡したと伝えられています。
海軍が海賊側の帆船に乗り込むと、海賊たちは素直にあきらめて降伏したそうです。海軍側は交戦規則上の問題はなかったとしています。
この映画さながらの衝突は、イエメンより100kmほど南のアデン湾の海域で起こり、イギリス海軍の船はタイプ22のフリゲート艦、カンバーランドでした。
カンバーランドはNATO連合艦隊のユニットの1つとして海賊のパトロールをしており、その途中でデンマーク船を襲った交易船を発見しました。
交戦規則上はイギリス海軍が海賊船を発見した場合は介入ができ、海賊船を発見したのち周回しながら停止指示を出しましたが、近づくと海賊たちがライフルを振り回して撃ってきたそうです。海軍側は正当防衛として反撃し、帆船に突入しました。
海軍のスポークスマンでありキャプテンのマイク・デイヴィス-マークス氏は今回のことを「過去2年間にわたって海賊行為を繰り返し、身代金を手に入れてきた海賊たちに、大きなインパクトを与えたであろう」と伝えています。
今までとは違い、死の危険があることを海賊たちに知らしめた結果となりました。
英タイム紙に寄せられていた多くのコメントには「よくやった」という激励の声が目立ちます。
米露欧などの海軍が治安維持に乗り出したことで、この海域の安定化が期待されます。
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