2008年11月19日 22:55

インド海軍のフリゲート艦がソマリア海賊船を爆発炎上、撃沈する

 
Tabar

つい先日ソマリアの海賊が、「イギリスの海軍に返り討ちにあったニュース」を紹介しましたが、その後すぐに「サウジアラビアの石油タンカーが海賊に乗っ取られる」、という事件が起きました。

乗っ取られたタンカーの規模としては世界記録となり、積載していた200万バレルのオイルはサウジアラビアが1日に産出する4分の1の量で、1億ドル(約97億円)を下らないと言われています。乗組員たちは25名ほどおり全員無事のようですが、今のところ身代金の要求はありません。

このソマリア海賊の凶悪化する事態を世界中が問題視しており、各国で警戒中ですが、そんな最中にインド海軍の誇るフリゲート艦が海賊の大型船を爆発炎上、撃沈させたという報道がありました。

BBC NEWSによると、インド海軍のフリゲート艦「Tabar」はソマリアの海岸線の警戒活動にあたっていました。 そこへ海賊と見られる大型船を発見し、乗組員たちが銃やロケット砲などで武装をしていたことから、取調べのため停船要求を出しました。

ところが海賊たちは、近づけばインド海軍の「Tabar」を爆破すると脅してきた後、砲撃してきたと言います。

これに対しインド海軍側も反撃に出て、海賊船を爆破炎上、沈没させました。爆発の主因は積み込んでいた弾薬に引火したためと見られています。

海賊の数人ほどがスピードボート2艇で逃亡し、インド船が追跡すると1艇は乗り捨てられ、もう1艇は逃げ切ったそうです。

バトルアックスを意味する「Tabar」は、10月23日よりこの海域の警備に当たっており、現在まで35艇の船を安全に護送してきました。先週もヘリコプター奇襲部隊によって、インドの商船が海賊に襲われているところを防いだばかりだそうです。

世界の海賊事件の3分の1はこのソマリアの海岸線で起きているというほど、乗っ取りが多発しており、今年に入ってすでに90もの大型船が奪われています。

身代金のほとんどは、さらなる新しい武器や船の購入に使われており、犯罪が凶悪化していく一方のようです。

このインドの海賊船撃沈のニュースは頼もしいところですが、ついにタンカーまでが奪われるなど、しばらくソマリア海域から目を離せないことになりそうです。

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ソマリア海域の海賊が世界的な問題になっているようですが、日本では海賊版の取り締ま...
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