新しい稼ぎ方…自分の人生の決断をネットユーザーに委ねるネットビジネス

決断力はありますか?自分の選択はいつも正しいですか?
自分の人生をどう進めば良いか思い悩む人も多いでしょうが、自分の決断や自然災害に嫌気が差した中国・北京の若い女性が興味深い試みを始めました。
なんと、自分の人生を他人に決めてもらい、委ねてしまうというものです。
チェン・シャオさんの2008年はひどい一年でした。
生まれ育った故郷は暴風雪の被害に遭い、国は地震災害に見舞われ、やっていた衣料店はつぶれ、友人が離婚するなど、運命に翻弄されるかのような悲惨なことが続いたそうです。

失望した彼女は、自分がどうするべきか他の人に決めてもらった方がいいのではないかと考えました。もしかしたら他人の方が、新しくより正しい道を選んでくれるかもしれないと思ったのです。
そこで自分の人生をネットユーザーに決断してもらうことにしました。するとそれは新しい方法だけでなく、新しい稼ぎ方でもありました。
彼女は1時間に3ドル(3百円弱)ほど請求するのですが、ネットユーザーから頼まれることは、ペットのえさの配達、野良猫の世話、ホームレスへのランチの配達など、ありとあらゆる範囲にわたるそうです。
彼女が驚いたのは与えられた仕事の種類の多さだけではありません。それを成し遂げることに幸せを感じることでした。
「もし、誰かからとても簡単なことを頼まれたら、それを成し遂げることで大きな満足感が得られます。とても憂鬱だったのが明るくなれるのです。新しい自尊心の得方でもあります」と彼女は言います。

今まで与えられた任務のうち、一番深かったのは子どもの出産に付き添うことだったそうです。父親は全く知らない人だったけれど、その喜びを写真に収めて欲しいと頼まれたのだそうです。
法に触れない範囲の任務なので彼女が出来ることにも限りはあり、決して違法なことや、道徳から外れることはしないそうですが、時折そういったリクエストも入ってくるそうです。
いろんな意味で、幸せな雑用係・便利屋であるようですが、これが成り立つのも中国のネットユーザーの多さを物語っているのかもしれません。
現在のところ、いつまでこれを続けていくかは未定だそうですが、失業者の多い中、不景気を生き抜いていく方法としては上手くいっているようです。人々が彼女を必要としなくなったら、またもとの人生に戻ると伝えているようですが、しばらくは様々なリクエストを受ける日々が続きそうです。
決断力に自信が無い人は、知らない人に決めてもらって食べていける彼女のスタイル、結構興味深いと思いませんか?
Chinese Woman Put Her Life Online - Neatoramaより
日本経済新聞出版社
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