科学者びっくり…死んだと思ったクモが蘇生
何時間も前に死んだと思っていたクモが、いきなり体を動かしたらびっくりしますよね。
水中でクモはいったいどれくらい生き伸びるのか、という実験の途中でクモが仮死状態に入り、蘇生することが判明し、科学者を驚かせているようです。
この思いもよらぬ発見は、数匹のクモや昆虫を使って耐水力の実験を行っているときに明らかになったそうです。
実験は洪水が多い生息地などで、クモが水中でも長く生きながらえるような進化を遂げているかを見極める目的で行われました。
フランスのレンヌ大学の科学者たちは、コモリグモを森林地帯から1種、湿地帯から2種、計3種類を採集してきました。そして120匹のメスを海水に浸し、2時間おきにブラシで突っついて反応を調べました。
予想通り森林地帯のコモリグモはすべて24時間以内に死に、湿地帯のクモは1種が28時間、もう1種は36時間かかりました。
水に浸したあとクモの体重を量ろうとクモを乾かしておいたのですが、何時間か経つとクモたちが動き始めたのです。そしてすぐに普通に歩き始めました。
36時間かかった種類のクモが回復するまでに2時間かかるため、仮死状態に自から持っていけることが判明したのはこのときが初めてだそうです。
他にも同様の生物がいる可能性があるとし、サバイバルのために他にどんな進化を遂げているかを確認するため、今後も実験を続ける予定だそうです。
水の多い地帯のクモが溺れても蘇生する進化を遂げているというのは、改めて自然界の凄さを感じますが、クモ嫌いの人にとっては大騒ぎかもしれませんね。
Spider "Resurrections" Take Scientists by Surpriseより
進化から見た病気 (ブルーバックス)
posted with amazlet at 09.05.05
栃内 新
講談社
売り上げランキング: 4327
講談社
売り上げランキング: 4327
おすすめ度の平均:
「なぜ,病気がなくならないのか」という逆転の発想からスタートさせ,生物の進化というものの本質を考えていく。北海道大学理学部人気研究室の先生の著書
進化医学のライトな概説書