ミッシングリンク解明か…ヒトや類人猿の共通の祖先と思われる4700万年前の化石が公開

ノルウェーの化石専門家が、ヒトと類人猿の共通の祖先の可能性がある4700万年前の化石をアメリカ自然史博物館で公開しました。
「アイダ」"Ida"と名付けられたキツネザルに似たこの化石は、対置した親指を持ち、目も前方に寄っているなど、霊長類の特徴を備えているそうです。
Idaは1983年にドイツのメッセル・ピットで個人収集家によって発見されました。当時発見した収集家はIdaの価値に気付かず、2つに折ってしまったそうです。

この場所は始新世(約5,500万年前〜約3,800万年前)の化石が多く出土する地域だとのことです。
果物、葉っぱ、種子などがIdaの胃袋から見つかり、草食動物であることが判明しています。

手のレントゲン写真。物をつかむのに適した対置した親指が特徴。

骨格想像図。
長い尻尾を持っていますが、たしかに霊長類の祖先らしい雰囲気があります。
Idaは生後9カ月のメスで、身長90cm。
水際で二酸化炭素のガスを吸い込み意識を失い、湖底に沈むことで4700万年もの間保存されたと見られています。
Idaによって人類の進化のミッシング・リンクが埋まるのか、期待が持たれます。
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