歴史と共に眠る…世界の7つの海底遺跡
空に憧れるのと同様に、海の底にもロマンを駆り立てる何かがあります。
歴史の流れのなかで水没していった、世界の海底・水中遺跡7つをご紹介します。
1. クレオパトラの海底宮殿(エジプト)
1996年にアレクサンドリア沖で、二千年前の古代エジプト王宮跡が発見されたニュースが世界中を駆け巡ったのは、まだ記憶に新しいという人も多いのではないでしょうか。
スフィンクス像やローマ皇帝像をはじめに、無数の金銀財宝や歴史的な遺物が引き上げられ、今なお調査は続いています。クレオパトラの墓がどこにあるかは解明されていないそうですが、もしかするとこの海底遺跡の中で発見される日が来るのかもしれません。
2. ポート・ロイヤル(ジャマイカ)
ポート・ロイヤルは、「パイレーツ・オブ・カリビアン」(カリブの海賊)の舞台となった港町です。
17世紀後半には「世界で最も豊かで最もひどい町」と呼ばれ、海賊たちが略奪品をこの港で消費していくことで商業の一大中心地となったそうです。しかしながら1692年6月7日、巨大な地震がポート・ロイヤルを襲い、実に街の3分の2がカリブ海へと沈んでしまいました。
その後、商業の中心地は現在のジャマイカの首都であるキングストンへと移っていきました。
3. マハーバリプラムの7つの寺院(インド)
インド南部の町マハーバリプラムには、ヒンドゥー教の建造物群があり世界遺産として登録されています。海岸にはかつて7つの寺院がありました。過去形なのは、その昔起こったであろう大きな津波によって、海岸寺院ひとつを残し海に沈んでしまったためです。
しかしながら2004年、スマトラ沖大地震による津波によって新たな寺院が発見され、発掘作業が続いているそうです。
津波によって消え、津波によって再び日の目を浴びるというのも、歴史の皮肉なのでしょうか。
4. 与那国島(沖縄)
日本の最西端、台湾の北東に位置する沖縄の
人工か自然物か、意見が分かれるこの遺跡ですが、人工物であるなら八千年前に高度な石造り建築文明が存在したことになり、人類の文明史が大きく変わると言われています。
5. Pavlopetri(ギリシャ)
ギリシャ南部のラコニアの海岸にある"Pavlopetri"は、現存する世界最古の水没した都市と言われています。紀元前2800年ごろのミケーネ文明の建物、庭、道、墓などが見つかっており、地中海交易で発展した都市の様子が伝わってきます。
6. ドワールカ神殿(インド)
インド最先端の街ドワールカは、クリシュナ神の重要な聖地として神殿が建っています。しかしながら、本当の聖地は海の底にあると言われ、1981年から断続的に遺跡の調査が進められています。
クリシュナはインド神話に登場する英雄で、ヒンドゥーの主神であるヴィシュヌの第8の化身でもあり、人気はヴィシュヌに匹敵している程だそうです。
7. 失われた村(カナダ)
カナダと米国の国境付近にあるセントローレンス海路は、1959年に開通した大西洋から五大湖のスペリオル湖まで船が航行できる巨大な運河です。
同時に水力発電所を建設しため、セントローレンス湖と呼ばれる人工湖を建設したのですが、これによって1958年にオンタリオ州の10の村が水没することになったそうです。
水位の低いポイントでは、今も道路や建築物が見えるそうです。
7 Most Fascinating Underwater Ruins - Oddee.comより
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