「自殺者を救え」美容師に見極めトレーニング
先進国の中では群を抜いて自殺者が多い日本ですが、前もってその兆候などがわかれば、もしかしたら思いとどまらせることが出来るかもしれません。
もちろん自殺をするのは日本だけでなく、それを何とか助けようとする団体も存在しています。
北アイルランドでは、美容師や散髪屋といった場所で、自殺を試みそうな人を見極める訓練をしようという取り組みが始まりました。
9月10日は「自殺を阻止する日」"World Suicide Prevention Day"や「自殺を考える日」"World Suicide Awareness Day"と呼ばれ、自殺に対していろいろ取り組む日となっており、北アイルランドでは美容院や散髪屋での訓練コースが作られました。
北アイルランドではもともと若年者の自殺がヨーロッパで第四位と高く、去年だけで700人が自殺で亡くなっています。さらにここ数年、自殺者がかなり増えており、比較的話をしやすい美容師たちに、その最後の兆候を見つけてもらえればと言う試みだそうです。
美容院や散髪屋を利用するアイデアは、髪の毛を切ってもらうために座ると、比較的心を開いて話しやすくなるという点に着目して生まれました。全く知らない他人に髪の毛を切ってもらっている間は、普段言いにくいことでも口を開くことが多いそうです。
そこで協会は美容院等を訪問して、客からどんなトラブル話を聞いたか尋ねてまわりました。するとスタッフから聞けた話は、かなりショッキングなものが多かったようです。
そこでスタッフにトレーニングを施して、傷つきやすい人に気づいたらカウンセリングを勧めたり、協会が提供するパンフレットなどを渡したりできるのでは、と考えたそうです。
雑誌のように広がっているわけではないとしながらも、それでも誰かを救えたら価値はあると伝えています。
最初に参加した美容院は、北アイルランドの首府ベルファストのサロンオーナー、ニコラ・マックウィリアムさんで、彼女が支援しようと思ったのは、ここ10年の町の急激な自殺率増加が理由だと述べています。
髪の毛を切るために鏡の前に座った客は、美容師に対して驚くほど心を開くといい、すでに大勢の美容学校などが、この計画に参加しているとのことです。
確かに鏡の前に座って美容師に話し始める人は多く、話を聞いてくれる身近な人という意味では正しい狙いのように思います。
自殺者の多い日本でも、検討して見る価値はあるのではないでしょうか。
Hairdressers in Northern Ireland to be trained to spot suicidal clients | UK news | The Observer
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