火星のクレーターに純度99%の水を発見
火星の地表に流星が衝突し、クレーターが出来た際に、純度99%の水氷(水が凍結してできた氷)が露出したそうです。
火星に存在する水氷の純度は、おそらくチリと水50%程度と予想されていたため、地球の氷河とよく似た純粋な氷の存在は、驚くべき発見として注目を集めています。
水氷は露出してから200日後には蒸発してしまい、該当地点のNASAの火星探査機の撮影が数カ月遅れていたら、発見を見逃していたそうです。
場所は火星の中緯度地域で、「火星の大気の乾燥度から、南側に水氷が埋まっているのは予想外だった。水氷があるということは、比較的最近、おそらく数千年前は湿潤な気候だったにちがいない」と、天文学者であるアリゾナ大学のシェーン・バーン氏は述べています。
1976年に火星探査機バイキング2号の着陸船が、近い場所の表面を12センチ掘ったのですが、あともう10センチ深く掘っていれば、今回の水氷の層に到達していたそうです。
もし当時、水氷を発見できていれば、その後の火星探査計画も大きく違ったと言い、今回の発見もかなり偶然に左右されていることを考えると、なにか運命めいたものを感じます。
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