船が沈み、頭に子犬9匹を乗せて荒れる海を泳いだ女性
海難事故に遭遇したら、それだけでパニックとなります。ましてや海が荒れていたなら、自分の命の安全を確保するだけで精いっぱいでしょう。
ギリシャでヨットが座礁してしまい、5mもの高い波の中を75mほど泳ぎ切って助かった女性がいました。
しかも子犬を9匹も頭に載せていたと言うのです。
ローラ・ヒューズさん28歳は、ギリシャの海岸沿いで小さなヨットに乗っていたところ、ひどい強風に煽られました。
彼女は今年の1月に修士課程を修了し、夏はセーリングをして過ごしていました。犬を二匹連れていたのですが、旅の途中で9匹の子犬を産んだため、計11匹となっていたそうです。
ロープのひとつがエンジンに巻きついてエンジンが止まってしまい、なすすべもなく沖へ沖へと流されて行ったのです。
悪天候の中、ヨットのコントロールをなんとか取ろうとしましたが、他の船に衝突することを恐れて、無線から助けを求めました。
ギリシャのボートが救助にやってきたものの、救助 するのに1万ユーロ(約130万円)を要求してきたそうです。
ヒューズさんはそれだけの金を持っておらず、もうじき沈むかと言う段階で船を捨て、岸までの75mを泳ぐよりほかに選択の余地はありませんでした。
そしてライフジャケットを装着し、頭には子犬を載せて、海に飛び込み泳ぎ始めたのです。
二匹の親犬たちは自分で泳ぎ始めました。岸にようやく到着したとき、ドイツ人の観光者たちによって助けられたようです。
救助に子犬を抱えて荒れる波の中を泳いだことにも感心しますが、救助に向かいながら支払えない場合は救助をしないという、徹底したドライな対応にも驚きます。
とにかく無事でなによりですね。
追記(11/25):※通常、人命救助だけであれば費用を請求したりはしない…とギリシャ人の友人を持つ読者の方からご意見をいただきました。ありがとうございます。
Nothing To Do With Arbroath: British woman swam 75 metres with nine puppies on head
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