両利きの子は学校で落ちこぼれやすいことが判明
左利きの子は右脳の発達を促すとか、右利きだと左脳がどうのという話はよく聞きます。
ということは両手を使える子どもは、さぞかし脳が発達しやすいのでは……と安易に考えてしまいがちですが、最近の大学調査によると両利きの子どもは右利きの子どもに比べて勉強が遅れやすいという結果が出ました。
ロンドンのインペリアル大学の実験で7871人の子どもを対象に、言語能力、振る舞い、学習能力などについての調査がされました。
平均以下、平均、平均以上分けて、読み・書き・数学についての評価を、まず7歳〜8歳の時に調べたのち、もう一度15歳〜16歳の時にテストしたようです。
イギリスでは100人に1人が両手利きと言われ、この調査では両利きの子は87人いました。
すると両利きの子は7歳〜8歳では言語能力が平均以下で、勉強についていけなくなる子の比率が2倍多い結果となったのです。
15歳〜16歳では、注意欠陥・多動性障害(ADHD)になる子は通常5%の割合ですが、こちらも両利きの子は2倍多いことがわかりました。
雑誌で公表された報告では、両利きの子の右脳は右利きの子に比べ弱いと示唆されています。
両手をミックスさせて使う子はなぜそうするのか、はっきり理解されていませんが、「両手を使う子が片手だけを使う子より勉強が遅れやすいことは興味深い」と研究者は述べています。
2008年のブリストル大学の調査でも、左利きか両手利きの子は右利きの子どもたちより遅れやすいとの研究結果が出たそうです。
さらに左利き女の子は右利きの男の子よりも遅れる傾向が出たようです。
特定の範囲においては右利きに対してハンデがある結果が出ましたが、スポーツや楽器演奏など左利きや両利きが優位に立つケースも少なくないので一長一短と言うことなのでしょうね。
多国語を話せる子どもが母国語の修得が遅れやすいように、一見うらやましいようでいても、人知れぬ苦労があるのかもしれません。
Ambidextrous children more likely to do badly at school, study finds