「ああ、メダルの神さま…」バンクーバー五輪で15回目の4位、メダル運に見放されたドイツの女子スケート選手
バンクーバー五輪でも数々のドラマが産まれていますが、やはりそこは勝負の世界。女子モーグルの上村愛子選手も4大会で7位、6位、5位、4位と、あと一歩届かないメダルに涙を飲みました。
厳しいからこそ感動を呼ぶのかもしれませんが、華々しい栄光をつかむ選手の陰で、悔しい涙を流す選手がいます。
とは言え、あまりにメダル運に見放された選手はいるもので、この12年間の主要大会で4位ばかりを取り続けたドイツの女子スケート選手が、このバンクーバー五輪でなんと15回目の4位となり、またしてもメダルに手が届きませんでした。
女子スピードスケートのドイツ代表、ダニエラ・アンシュッツ=トームス選手は35歳のベテラン選手。
このバンクーバー五輪でも女子3000メートルに出場し、メダルを狙っていました。
過去の大会で、どうしても4位の壁を破ることができなかったのですが、今回もわずか300分の1秒の僅差で4位。
オリンピックのみならず、過去12年間でワールド・チャンピオンシップ、ヨーロッパ・チャンピオンシップなど4位ばかりで、今度こそと臨んだ今回も15回目の4位という結果に終わってしまいました。
レースのあと彼女は「どこに行っても永遠に失望し続けている」と、うめくように漏らしたそうです。そして「最悪の夜」として、冷たいビールで不満を洗い流したと言います。
35歳になる彼女は、おそらく今回が最後のチャンス、どれだけ無念だったかはとても推し量れるものではないでしょう。
もうここまでくると、運や実力を超越した力が働いているとさえ感じてしまいます。そんなメダルの神さまに嫌われてしまった彼女に対しての、海外サイトのコメントを一部ご紹介しておきます。
・その粘り強さで、テレビ局に勤めるといい。
・やるだけやったんだ。もうリタイアしてセサミストリートで数字の4を代表する人になればいい。
・彼女の根気に脱帽だ。
・わお。
・少なくとも5位で15回じゃなかったんだからさ。
・4位を勝ち取るナンバーワンでもある。
・参加賞みたいなのは?
・4位:それは最初の敗者
・2位が最初の敗者だろう。
・オリンピックで4位?それってすごいことだよ。オリンピックに出るってことがすごいことなんだ。金メダリストのアレキサンダー・ビロドウ選手がトリノ五輪で11位に終ったとき、脳性小児麻痺の兄が「おい、お前はオリンピックに出たんだぞ。元気だして喜んでろ!」と言ったそうだ。
・これはかわいそう。
同情的なものから、冗談めかした慰めの言葉など、意見はいろいろありました。
オリンピックに出場できると言うことだけでもすごいことですが、失望は期待の大きさに比例するものなので、どんなに努力してもあと一歩だけ届かないつらさは想像を超えるものがあったことでしょう。
挑み続けてきた彼女の精神力に、称賛の拍手を贈りたいと思います。
Speedskater finishes in fourth place for the 15th time
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