両性具有のニワトリを調査した結果、性別決定の従来説が覆される
両性具有(半陰陽)とは、男女両方の生殖器を持って生まれてくることを指しますが、ニワトリの場合1万羽に1羽の割合で生まれてくるそうです。
中世ヨーロッパでは魔女の呪いとされ、さっさと焼き殺されたという歴史もありますが、この両性具有のニワトリの研究によって、鳥の性別決定システムが哺乳類とは違うことが判明しました。
人間を含む哺乳類の場合、ホルモンによって顔つきや体つきなどの性が特徴づけられ成長していきます。
従来は鳥類も、ホルモンが細胞を雄か雌へと成長するように決定付けていると考えられていました。
ところが鳥類に関しては、性を決める細胞は必ずしもホルモンに決定されていないことが、エジンバラ大学の研究によって発見されたのです。
マイケル・クリントン博士は、「当初この両性を具有するニワトリは、オスとメスが半々だとは思わず、オスあるいはメス片方の染色体異常であると考えていた」と述べています。
しかしながら鳥類の場合は、ホルモンで性別が決定される哺乳類と違い、細胞そのものが性を決定しているという結論にいたったと言います。
さらにこの研究が進むと、食用としてのニワトリの生産増にもつながるとしています。
同じオスとメスに別れる生き物ですが、哺乳類と鳥類では決定メカニズムが大きく違うと言うのは興味深い話です。
BBC News - Scientists solve half-cock chicken mystery
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