「家が大変なことに…」貧困しながらのイギリス住宅事情
※4/1の記事ですが、内容は全て本当です。
車は足として大事ですが、やはり生活の基盤は「家」ですよね。
やはり一時が万事とはよく言ったもので、車だけポンコツで家が豪邸!なんてことはありません。
格調高いと言われる英国のイメージを友人たちが勝手に持つ中、ちょっと(かなり)期待を裏切ってしまう本当の住まいを、恥ずかしながらご紹介したいと思います。
【家編】
それはかれこれ4年前のことでした。
忘れもしない2005年の11月。もう何をしていた時か忘れました。いきなりズッと言う音がしたかと思うと家の中が真っ暗。
こ、これは…停電?と思っても驚かない理由は、うちの村は停電が多いからです。 技術的なことは知りませんが、なぜか強い風の吹く日は停電しやすいのです。
停電を確認するために最初にすることは窓の外を覗いて近所を見回すことです。とりあえず窓の外をちらっと見やると、どこの家の電気もついているではありませんか。
と言うことは紛れもなく、停電はうちだけ…。
我が家だけということは、ヒューズが飛んでしまった可能性が考えられます。新しい配線の施してある家はヒューズが飛ぶとスイッチ式で元に戻すのですが、そこは何しろ 築60年の家ですから。
こんなカートリッジ式のブレーカーです。
よく調べると電気が切れているのはちょうど家の右半分。
なので飛んだと思われるこんな感じのヒューズを交換してみました。
新しい30アンペアを入れた途端、ズズッと音がしてすぐヒューズが飛び、電気が通りませんでした。
翌日電気屋さんに来てもらったのですが、壁の中でどこかショートしていると言われました。そしてそれを見つけるために、家中の壁を相当削らなくてはいけなく、仮に見つかって直したところで、この配線は古いのでまた別のところがショートしかねないと言われました。
彼曰く、どうせ壁を削らなくちゃいけないのなら、配線を新しいものにやり変えたほうがいいと言うことだそうです。
他人事のように簡単に言ってくれます。でもその家中の配線をやりかえるってハウマッチ?
彼はそうだねぇと家の中をぐるりと見渡して、4000ポンドくらいかねぇと言いました。当時のレートにして 80万円!!
無理…
無い袖は振れません。
そんな新しいものに買い換えたり、修理したりできないときに利用する方法が「必殺一時しのぎ」です。
早速1000円くらいの大型の延長コードを数個買ってきて、電気の生きている家の半分から、切れている家の半分までを延長コードで繋ぎました。
コンセントだらけで家中こんな感じ。
やはり世の中は工夫一つでなんとかなります。…一時的には。
一つのコンセントに負荷がかかると危ないので、消費電力を考えるようになりました。おかげで電気代もぐっと安くなりました。点かないので当たり前とも言いますが。
とりあえず何かしらの利点はあったようです。
その後、いつまで経っても大金が貯まらず、何にもまして家の壁と言う壁やら、床やらを剥がされてしまうと言う勇気を持てず、この延命措置のまま4年以上しのぐことになりました。
一時的と言うのはいったいいつまでを指すのかなと時々考えたりもします。
普段家の半分は電気が通っていないという笑えない状況ですが、とりあえずブログネタとしては使えました。
新築とは言いません。せめて電気の普通に通った家に住みたい です。
真冬に家の半分が凍りついているとか、暗いままとかありますが、それもとりあえずご愛嬌と言うことで。
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