遥か大西洋の向こうから、沈没しかけたタイタニック号を救助
乗っている船が沈んでいると分かったら、すぐさま無線で救助を呼ぶのが普通です。
でも無線が壊れていたら?連絡できる相手が6400kmも離れたところにいたら?
そんなドラマチックな救出劇がありました。
マーク・コーベットさんは、ヨットでカリブ海のグレナダからプエルトリコまで航行していました。
ところが途中でヨットが沈みはじめていることに気づきます。船内のパワーをすべて失い、無線も使えなくなり、VHFラジオを使うには海岸から離れすぎていました。
ただひとつ使えたのが衛星携帯電話だったのですが、コーベットさんが唯一覚えていた番号と言うのが、4000マイル(約6400km)も離れたイギリスの親友のものだけだったのです。
親友であるアレックス・エバンズさんが、遠く離れたカリブ海から助けの電話を受け取ったとき、ちょうど日曜大工用品店で母親と買い物に出かけていて、レジに並んでいるところでした。
ボランティアで救助活動をしているアレックスさんは、電話でパニックになったコーベットさんの声を聴くと、速やかに救助に向けての手順を踏んだそうです。
まず位置を確認したアレックスさんはレシートに経度・緯度を書きとめ、その情報をイギリスの海上救助センターに伝え、そこからさらにアメリカ合衆国沿岸警備隊に連絡が行き、速やかに救出活動が行われたとのことです。
ここで幸運だったのは、この日が4月1日の前日だったこと。
普段から仲が良いというアレックスさんは、「今、国際救助を発信したからな。これがイタズラならお前に請求書を送りつけるぞ」と言ったそうです。
そしてコーベットさんが無事に助け出されたのを知ると、彼が帰ったらビールをおごってもらうつもりだとも語っています。
実はこのヨットの名前はタイタニック号と言うそうで、アレックスさんは自分ならそんな不吉な名前にはしないとも伝えているようです。
無事でなによりなニュースですが、もしこれが4月1日に起きていたらと思うと、怖い話ですよね。
Welsh man rescues Titanic from 4,000 miles away
(2010/4/11)追記:当初、海上保安庁としていましたが沿岸警備隊に訂正しました。ご指摘くださった方ありがとうございます。
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