イタリアでブルカを着用していたイスラム女性に6万円の罰金
イスラム教徒(ムスリム)の女性が肌を他人に見せないために着用しているヴェールやスカーフ。
ブルカやヒジャブ、チャドルなど、いくつか呼び名や種類がありますが、イスラム移民の増えたヨーロッパでは、近年ベールを着用する女性に対する反発も強まっていました。
そして、ついにイタリアで、公共の場でブルカを着用していた女性に罰金が科されたそうです。イタリアでも実際に罰金が科されたのは初めてのことで、チュニジア生まれの26歳の女性が郵便局のそばで警察に止められ、500ユーロ(約6万円)の罰金を言い渡された模様です。
この女性は警官が男性だったことから顔を見せることを拒否し、女性の警察官に応じることは同意したようです。
この罰則は今年1月から施行された新しい法律で、公共の建物や学校や病院といった場所で、本人と確認できない服装をしている場合に科されることになりました。
ノヴァラの市長によると、テロ対策のために男女共に顔が覆うことが違法となったのは、1975年までさかのぼる必要があるとのことです。
罰せられた女性の夫は、「法律には敬意を払うが、戒律上の問題から顔を出すわけにいかないので、ずっと家に留守番をさせなくてはいけない」と悩んでいるようです。
先週の金曜日にはベルギーでも同様の法案が提出され、さらに今月にはフランス政府も違法にする決議案があがるようです。
確かにベールで顔全体が隠れるとテロ対策上の問題もありますが、近年のヨーロッパではイスラム圏からの移民が激増していることもあって、文化、宗教的な違いが大きなあつれきを生み出しているようです。
日本でも移民受け入れの問題がたびたび持ち上がっていますが、当然同じような問題に直面するであろうことは考慮に入れておくべきかもしれません。
Woman fined for wearing burqa in Novara, Italy
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