「科学は勝つ」スティーブン・ホーキング博士の宗教について答えた発言が話題に
宇宙物理学の第一人者として誰よりも宇宙のことをよく知る、車いすの物理学者スティーブン・ホーキング博士。
もちろん彼にもまだ答えの見いだせない謎は数多くあります。
アメリカのABCニュースのダイアン・ソーヤー氏がインタビューを行い、その際に博士が答えた内容が大きな話題を呼んでいます。
宇宙の謎については、「宇宙がどうして存在するのか知りたい、なぜ無より偉大なものがあるのかが知りたい」と答えています。
先週ニューヨークで開催された「ワールド・サイエンス・フェスティバル」に招かれたホーキング博士は、ABCニュースのインタビューに答えました。宇宙に対して深い疑問を投げかけることの多い博士は、宗教についてこう言及しています。
「基本的に宗教と科学の違いは、宗教は権力を基本としており、科学は観察と理由を基本としている」
「科学は勝つ、つじつまが合うから」
彼には3人の子供と3人の孫がおり、彼らによると、ホーキング氏はブラックホールや重力のことだけでなく、日常の生活に関する勇気の持ち方や優しさについても語るそうです。
父親としてどんなアドバイスを子どもたちに伝えていますか、という質問には以下のように答えました。
「一番大事なアドバイスは子どもたちに伝えたよ。
一つ目は、足元を見るのではなく星を見上げること。
二つ目は、絶対に仕事をあきらめないこと。仕事は目的と意義を与えてくれる。それが無くなると人生は空っぽだ。
三つ目は、もし幸運にも愛を見つけることができたら、それはまれなことであることを忘れず、捨ててはいけない。」
科学者としてだけでなく人生訓も含む内容に、多くのコメントが海外サイトに寄せられていました。
抜粋してご紹介します。
・科学に勝って欲しいと思う。
・残念だけど彼は間違ってると思う。宗教が勝つと思う。権力に従うことは人々にとって簡単だからね。反面、観察は退屈だし、理由には訓練がいる。
・偽造できる証拠はいつでも勝つさ。
・偽造できる証拠が君の言い分を支援することを要求するよ。
・科学理論は簡単に覆される。ひとつの反証だけでいいからね。それが現在の理論の強さを物語っている。宗教は偽れるものではない。信じる人が実際の証拠に関係なく信じ続けるからだ。
・ほとんどの先進国の者にとっては真実だろうが、必ず霊的な説明を欲しがる人々もいる。何千年も続く迷信の習慣は、2000年の科学的説明を基本にしても消えはしない。特に教育を受けることができなければね。
・立証できる証拠は、必ず信仰に勝つ
「宗教は世界に見えざる誰かが空にいて全てをお見通しだと信じさせた。してはいけない10ヶ条を作り上げ、それをすりゃ火の海に永遠に投げ込まれるが、それでも愛されているんだ。その見えないやつはみんなを愛していて、お金をも愛している。力があり、全知全能で、でもお金は扱えないんだ。」 ―ジョージ・カーリン
・スティーブン・ホーキング博士が大好きだ。ほとんどの人生を病気で身動き出来ずに過ごし、それでもあきらめずに間違っているかもしれないことを信じ始めたんだ。彼が「科学は勝つ」というのを理解できるよ。だけどそこには議論することなんて実際はないんだ。無神論者と信心深い者が議論することは馬鹿げたことなんだ。
宗教には答えはないし、これからも答えはないだろう。科学はいずれ全てに答えていくだろう(自分が生きている間を希望)。さよなら宗教…
・ホーキング博士は神はサイコロを振って遊んでいるどころか、見えないところにまでサイコロを振ると言った。
・彼が考える宇宙人とのコンタクトのほうが宗教のことより興味深い。
・真実はいつも最後にやってくる。科学は時に遅いが、真実に近づく方法である。
・競争ではない。
・戦いじゃないから、どちらか一方につくという気持ちになれない。
哲学的なコメントがかなり並んでいましたが、さすが考えさせてくれます。
科学に常に挑んで来た人が言うと説得力もありますね。科学万能がもてはやされた時代は過ぎましたが、それでも確実に進歩していくのでしょう。
Stephen Hawking on Religion: 'Science Will Win'
岩崎書店
売り上げランキング: 24997
これがでるまでどれまで待ったことか