あわや失明寸前…ショッピングセンターのサボテンから猛毒の樹液
仕事中の怪我や事故を防ぐために、職場では万全を期さなくてはなりません。
ちょっとしたことが大事故につながりますが、イギリスのショッピングセンターで、メンテナンス作業者がサボテンを刈り込んでいたところ、失明寸前の事故が起きてしまいました。
カール・ウッドブリッジさん(22歳)が高さ9メートルほどあるサボテンを切ったところ、猛毒の樹液が噴射し、右目、首、顔、腕にかかりました。ウッドブリッジさんは苦痛で倒れこみ、顔は焼けつくように腫れてしまったそうです。
すぐに病院に運ばれたものの、医師が眼球にこびりついた乳液状の膜を剥がす前に、流水で目を二時間も洗浄する必要がありました。
一週間は何も見えず、顔に降りかかったときには焼き付くような痛みで失明すると思ったそうです。
視力はどうにか回復しましたが6週間も仕事に戻れず、太陽や明るい光から目を守るための特別なメガネが必要になってしまったのです。
このサボテンは専門家を呼ばなければいけないような熱帯植物だったようで、カールさんは体を守るための防具や衣類、そして専門の知識や諸々の研修がされていなかったとの理由で会社を訴え、裁判では会社側に支払いを命じています。
一般にサボテンと言えばトゲが危険と言う認識がありますが、失明しかけるほどの樹液とはいったいどんな猛毒なのかと驚いてしまいます。
元のニュースにはどの種類のサボテンか記述がなかったのですが、見知らぬ植物の場合どんな危険が待ち受けているのかわからないため、扱いには十分な注意が必要のようです。
(2010/6/11)追記:この植物は厳密には、サボテンでなく多肉植物とのことです。トウダイグサ科の「大雲閣」だと思われ、クリスマス時期に見かけるポインセチアと同じ仲間の植物だそうです。
教えてくださった方、ありがとうございます。
Man sues for injury caused by cactus sap