「犬は清潔ではないのでペットにすべきではない」イランの聖職者が定める
国や地域によって文化や物の見方も変わるので、一概に他国からどうと言えないのかもしれませんが、イランでは聖職者が「犬は清潔ではないのでペットにすべきではない」と定めたようです。
イスラムを支持する地域での、西洋式の生活習慣のひとつを妨げるのが目的のようです。
もともとイランでは犬をペットとして飼っている人はまれなのですが、これはファトワーと呼ばれるイスラム法にのっとった教令であると、権力者の一人であるNaser Makarem Shirazi氏のはっきりしたメッセージとして伝えられています。
それによると「犬と仲良くすることは盲目的な西洋文化の模倣に過ぎない」とか、「西洋では妻や子供より犬を愛する人々が多い」と批判されているようです。
イスラム世界では番犬としての犬は許容されるとのことですが、イラン人で犬を乗用車に乗せたり、公園に連れていったりする者は警察に止められ罰金が科されるとのことです。
コーランは明確に犬との接触を禁じてはいませんが、イスラムの物語では犬を不潔だと示唆するものも多く、イスラム文化としては禁じている部分があると言うのがShiraizi氏の主張です。
イランでは1979年の革命により西洋文化を放逐して以来、宗教上で解釈の別れるものは常に宗教論争に結びついているようです。
参照:70年代はミニスカート…今からは想像もつかないイラン女性の姿
日本の感覚からすると犬を散歩するだけで罰金とは驚きですが、飼い犬自体が珍しい国では犬に対する理解も欧米諸国とはまるで違うようです。
犬好きの人は間違ってもイランには住めないという記事でもありました。
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