「不安で家に帰れない」病院の駐車場で4ヶ月暮らした女性
病気や事故のことを考えたとき、一番安心な場所は病院や医者の近くにいることかもしれません。
パニック障害を持つ女性が、病院のそばならすぐに治療を受けられると、病院の駐車場で4ヶ月も暮らしたという話がイギリスでありました。
イギリスに住むリンジーさん(30歳)は昨年10月、仕事から帰る途中に最初のパニック発作を起こしました。
その時の様子を彼女は「鼓動が急に速くなり、車を止めて救急に連絡した」と語っています。
原因は不整脈によるもので一時的なものだとして薬を処方してもらいましたが、その後も発作は止まりませんでした。
しばらくは病院に寄りながら通勤していた彼女ですが、かかりつけの医師では対処ができず、専門の医師に診てもらうまで家で待機することもできなかったそうです。
そして11月になると、発作への不安から病院の駐車場で夜を過ごし始めたのです。真冬になっても家には帰れず、リンジーさんは病院で体を拭き、震えながら目を覚ますと車内に氷が張っていた日もあったと言います。
しかしどんなに孤独を感じても、怖くて家には帰ることはできませんでした。恋人のスコットさんも説得出来ず、寝袋や食べ物、お金などを彼女の元へ運んでいたそうです。クリスマスの日にはリンジーさんの母親がクリスマス・ディナーを車まで運び、スコットさんが車の飾り付けをしたとのことです。
警察や警備員も時々彼女の様子を見に来たそうですが、心配した救急医療士が病院の治療予約をとりつけるまでは、この生活が続いたそうです。
現在は毎週カウンセリングを受けることができ、ようやく自宅に戻ることができたと言うリンジーさん。
心の問題はなかなか他人には理解しにくいものですが、恐怖や不安を持って生活することが、いかにつらく難しいことかを物語っています。
Woman lived in a hospital car park for 4 months
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