iPhone盗難の裁判で、90万円のファーストクラスを使い証人を呼ぶ…ドイツの裁判
裁判では目撃者や被害者の証言は重要ですが、ドイツで証言を得るため、はるばるオーストラリアから90万円のファーストクラスで呼び寄せたという裁判がありました。
その内容が、数万円のiPhoneの盗難事件の30秒ほどの証言だったことから、物議をかもしてるようです。
証人として呼ばれたのはドイツ人の学生パトリック・ベッカーさん(20)。彼の携帯電話を盗んだ女性の裁判の証言台に立つために、はるばる1万マイルも飛んできたそうです。
彼は2009年の春にベルリンでiPhoneを盗まれました。盗難届を出すも、それ以降何の知らせもなく過ぎ、今年度初めに3ヶ月の語学留学のためオーストラリア・シドニーへと旅立ちました。するとその後、ベルリンの裁判所から連絡が届き、裁判に出席しなくてはいけないことを告げられたのです。
急いでドイツへ飛び立つことになったものの、ファーストクラスしか空いておらず、その旨を告げるとファーストクラスで構わないとの許可が下りたので、結局6900ポンド(約90万円)もする飛行機で裁判所に駆けつけたそうです。
ただし証言で実際に話したのはわずか30秒だけで、その後またオーストラリアに戻ったようです。携帯電話を盗んだ容疑者の女性は19歳で裕福ではなく、この飛行機代などの諸費用はすべてドイツの税金で賄われるとのことです。
罪が週末の拘留だけであったこともあり、盗まれたiPhoneの何十倍にも相当するファーストクラスの飛行機代をあっさり経費として使ってしまったことで、ドイツの裁判所が無駄遣いしているとの印象を与えてしまったようです。
German court pays £6,900 to fly student first class from Australia to testify about stolen phone
文藝春秋
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この作品の続きは「考える人」2010年夏号「村上春樹ロングインタビュー」で
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