これはもはやデスクトップを越えている…!恐るべき性能のWiMAX搭載VAIO Zを試してみました
今回WiMAX搭載のソニー VAIO
Zをレビューする事になったのですが、実は正直なところ、パソコンなんてどれもスペック以外大して違わないし…と、最初はあまり気乗りしていませんでした。
ところが実際に1週間使ってみると、そのこだわり抜いた質感、そこらのデスクトップを凌駕する恐ろしい程の性能、なのにありえないコンパクトサイズ、超高速のWiMAXなど、もう心を揺さぶられまくりの物凄いパソコン…どころか、もはや専門用途にも使えそうな、恐るべきワークステーションだったのです…。
今回お借りしたVAIO Zは、標準仕様の店頭販売モデル。CPUがCore
i5-560M、メモリ4GB、SSD128GB、DVDドライブ…と、一見今時のハイスペック寄りの性能にまとまっているように見えますが、実はスペックだけでは読み取れない、物凄い性能とこだわりを秘めていました。
まず何よりも特筆すべきが、ディスクドライブ。このパソコンにはメモリを使った高速かつ無音で衝撃にも強いSSDが、なんと2台のRAID0構成…まあ簡単に言うと、普通ノートパソコンでは採用しないような、高速化技術が組み込まれていたのです。
CrystalDiskMarkによる、ハードディスクのベンチマーク結果
左:VAIO Z / 右:デスクトップPCのハードディスク(比較用 2TB 7200rpm)
速度テストをしてみると、うちのデスクトップの 3〜50倍 のアクセス速度。こ、これはスゴい…。ハードディスクのアクセス速度は全体的な体感速度に大きく影響するだけに、これだけの速度があると、動作が恐ろしく快適です。さらにオーナーメイドではさらに2倍の速度になる構成も…!
続いて拡張性や内蔵機能をチェックしてみると、USBポートが3つ、Expressカードスロット、HDMI・VGA出力、SD・メモリカードスロット、カメラ、ヘッドホン・マイク端子、Bluetooth2.1+EDR、FeliCaポート、指紋認証センサー、TPMセキュリティチップ、LAN、11a/b/g/n無線LAN、そしてWiMAXを標準搭載。…うーん、他に足りないものは…強いて言うならワンセグくらいでしょうか。
拡張性が高いのに、コネクタが目立たないサイドデザインがカッコイイ
さらにディスプレイは、13.1型で解像度は1600x900と十分広いのに、オプションでは このサイズでまさかのフルハイビジョン、1920x1080も選択可能。 13インチのA4ノートでフルHDなんて普通ありえないですよ…。そしてバックライトは劣化しにくく鮮やかなLEDを採用。
左:緑に点灯するデザイン性の高いパワーボタン。
右:GPUを切り替える珍しい三角形のスイッチ。全体的に質感が高い。
そしてCPUはCore i5-560M、オプションでCore i7も選択可能。メモリは標準で4GB、最大で8GBとこれまた隙のないスペック。DVDドライブを搭載し、オプションではもちろんBDドライブも選択できます。
驚きなのは、これだけの超ハイスペックでありながら、サイズは13インチのA4ノートサイズに抑え、 しかも重量はたったの1.37kg…。 このスペックなら、2kg以上の大型ノートになるのが普通なのに…!
いやもう、今までいろんなノートを見ては悩んで来ましたが、ここまで理想的すぎる性能のノートに出会ったのは初めてです…。
測定してみて驚いた、内蔵WiMAXスピードテスト
続いてVAIO Zに標準で搭載されている高速モバイル通信WiMAXの、スピードテストを行ってみたのですが…
WiMAX スピードテスト結果(価格.com ブロードバンドスピードテスト)
に…
23Mbps…!?
ちょ、ちょっと待ってください、
家の中の
ほとんど窓のない1階の部屋で、しかも
都心から電車で約1時間
で都心とは程遠い相模原市で、この速度…?
一応比較のために、家のBフレッツに無線LAN(11g)で接続し、スピードテストをしてみると…下り11Mbps。
って、WiMAXの方が速いじゃないですか…!
まさか無線接続でWiMAXが無線LANに勝るなんて…。
WiMAXを内蔵しているパソコンは、ボトルネックが最も小さい分、速度が出やすい事は予測していましたが、この結果は予想外でした…。
ハイパワーノート+超高速WiMAX=最強モバイル!
さて、このVAIO Zを1週間ほど使ってみました。
まずPCの性能については、ブラウジング、メール、オフィスなどの一般用途は軽々とこなし、快適そのもの。起動も動作も速く、もはや何の文句も付けようもありません。
そして高速モバイル通信のWiMAXを標準で搭載しているのがまた便利で、外でもまるで家の無線LANの如く、 パソコンを開いたと同時にWiMAXに接続され、当たり前のようにネットに繋がります。 時間に余裕のない外出時、さっとメールやwebをチェックするのに、いちいち接続の操作をしなくて済むのは、実際に使ってみるとかなり便利。
そして秘めたる驚異的な性能を余す所なく発揮してくれたのは、取材を想定した利用シーン。
試しに一眼レフのα55で撮影した1000枚近い写真を取り込んでみると、 超高速SSDのおかげでサムネイルの展開が恐ろしく高速 で、まるで予めサムネイルができていたのかと思うほど…!今まで大変だった写真の選別作業が劇的に快適になり、むしろこれ、 デスクトップパソコンがいらなくなるのでは…!?
付属のPhotoshop Elements
8.0で100枚近い写真を同時にレタッチしてみると、メモリスワップが発生…しているようですが、SSDが高速なためか、ほとんど待たされません。
そして編集し終わった写真をブログやflickr、Picasa
webなどのオンラインサービスにアップロードするにも、WiMAXの高速通信のおかげで楽々こなせます。
撮影したフルハイビジョンのビデオを取り込み、付属のPremiere Elements 8.0で動画を編集、エンコード…なんて用途もたやすくこなします。フルハイビジョンの動画再生もコマ落ち無し。当然、そのままYoutubeにアップロードするなんて、WiMAXなら朝飯前。
さらに外出先からWindows Live Meshを使って、自宅のパソコンをリモート操作するにも、WiMAXの高速通信が便利。実際に試してみると、モバイル通信環境とは思えないほど、サクサクと動作してくれます。
もちろん、USTREAMのライブ中継は軽々とこなしますし、Skypeのビデオ通話は体感できる遅延はゼロ。超絶スペック+高速WiMAXの組み合わせに、死角が見つかりません…。
外出先で当たり前のようにデスクトップ以上の性能を発揮し、当たり前のようにネットに繋がる。想像もしていなかったこの究極とも言えるモバイル性能に、完全に打ちのめされてしまいました…。
モバイラーにこそオススメしたいWiMAX
ところでノートパソコンにモバイル通信が内蔵されているとスマートで使いやすいものですが、気になるのは通信料金。この点、WiMAXはスタイルに合わせてとても安く便利に使うことができます。
日常的にに使う人からたまにしか使わない人まで、あらゆる人に適したプランが用意されているのもWiMAXの大きな特長で、特に使いたいその瞬間から24時間使い放題の
「
UQ
1Day
」
などは、滅多にネットしない人にとっては他では類を見ない格安プラン。
また11月から 「 UQ Flat 年間パスポート 」 というプランが新しく登場。これは、1年間の継続利用を前提に、UQ Flatの月額料金が安くなるというもの。このプランは月額600円安くなる代わりに1年間の縛りがあり、途中解約すると解除料が発生するものの、その額は5,250円と他社に比べて低額。長く使うなら、このプランがオススメです。
またiPadやPSPなど、他にも外でネットを使いたいWi-Fi機器がある時に嬉しいのが
機器追加オプション
。普通はパソコンとモバイルルーターを持つと、それぞれに料金がかかったりするのですが、WiMAXは違います。
例えばWiMAX搭載パソコン2台、モバイルルーターのSpeed
Wi-Fiの計3台を契約しても、かかる料金は基本料に加えて2台の機器追加料金400円のみで済んでしまいます。
※最大3台まで。同時に複数接続することはできません。
接続優先度設定機能の動作概要
また11月から 「 接続優先度設定機能 」 が新たに加わり、複数台のWiMAX機器を持っている場合に接続できる機器の優先度を設定できるようになりました。家族でそれぞれ端末を持っている場合や、家と外でWiMAX機器を使い分けている場合などに、とても便利そうです。
また、WiMAX搭載パソコンを買って初めてWiMAXに加入する場合は、 「 WiMAX PC バリューセット 」 がオススメ。
これは、WiMAX搭載パソコンからWiMAXサービスエリア内でオンラインサインアップをすると、 サインアップした日から翌月末までインターネットが使い放題 というもの。最大2ヶ月の間、WiMAXの使い勝手やエリア、スピードを気が済むまで試すことができます。もちろん気に入らなくて解約しても、費用は一切かかりません。また登録料の2,835円も無料になるのだとか。
ちなみに現在発売されている 10メーカー47機種のパソコン に標準でWiMAXが搭載されているのだとか。もし買ったノートに搭載されていたら、まず最大2ヶ月無料で試してみるのがおすすめ。さらにその後UQ Stepプランを契約すると、1年間基本使用料が無料に。また主要な空港や新幹線で公衆無線LANが使い放題の、 UQ Wi-Fi オプションも無料で付いてきます。
ハイエンドノート+WiMAXで、あらゆる場所をオフィスに
しかし、今回のVAIO Zはレビューしてみて本当に驚きました。まさかこれだけのパフォーマンスがこんな小さなノートに詰まっているなんて…。ちなみに私好みの超こだわり構成にすると価格は約25万円になりましたが、実際に使ってその性能、質感、使いやすさを知ってしまうと、むしろ安くすら感じてしまいます。というか買ってしまいそう…。
また、WiMAXは昨年12月からずっと使っていますが、エリアは広がるのはもちろん、繋がりにくい場所の改善も日に日に進んでいて、今では家の中でも不自由なくつながるようになった上、移動中の電車でもほとんど不自由なく接続できる程まで使い勝手が良くなりました。
今まで家のデスクトップでしか実現できないと思っていた、ハイパフォーマンスと高速通信を備えたWiMAX搭載のVAIO Zは、どんな場所でもオフィスに変えてしまうだけの可能性を感じさせてくれました。
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