いくつになっても男ってやつは…と言うお話
ビルとサムは毎日公園で話をする仲でした。
2人ともかなりの高齢で、ハトにえさをやったりリスが駆けまわるのを見ながら、世界の行く末について議論していました。
そんなある日、ビルが公園に現れませんでした。
サムはそう深くは考えず、風邪でも引いているんだろうと特に気にも留めませんでした。
ところが1週間経ってもビルは現れません。
サムはだんだん心配になってきましたが、2人は公園だけの付き合いだったので、ビルがどこに住んでいるのかさえ知らず連絡を取るすべはありません。
やがて1ヶ月が過ぎ、サムはもうビルに会うことはないだろうとあきらめた頃、ビルがふらりと公園に現れたのです。
ビルと再開できたサムは笑顔でこう尋ねました。
「いったい何があったんだね?」
「実は刑務所にいたんだよ」
「刑務所だって?いったい何をしたっていうんだ?」
「あの金髪のウェイトレスの娘を覚えているかい?ほらちょっと前にわしらが行った喫茶店じゃよ」
「ああ、覚えてるよ。彼女がどうかしたのかい?」
「あの娘がわしに襲われたと訴えたんだよ。89歳のわしとしては気分よく婦女暴行の罪を認めたさ。ところがあの判事やつ、わしを偽証罪で30日の禁固刑にしやがったんだ」
歳をとっても、ゆずれない見栄と言うものがあるようです。
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