Appleも困惑!?Flash非対応端末に代わりの画像を表示するユニークな企画がFlash制作者のSNS「wonderfl」でスタート
iPhoneやiPadでWebを巡回している途中、たまにポッカリと何もない空間に出くわすことがあります。
そういう場合、たいていそこにあるのはFlashなんですよね。
これがANDROID2.2を搭載したGALAXY SやGALAXY TabであればPCと同じように普通にFlashも見られるのですが、iPhoneやiPadでは未だにそれができないのが現状なのです。
さて、そんなFlash非対応の端末に対して、世界中のFlash制作者が集まるサイト「 wonderfl build flash online 」がとあるユニークな活動を始めたようです。
まず「wonderfl build flash online」がどんなサイトなのか、簡単に紹介しましょう。
「
wonderfl build flash online
」は、一言でいうなら世界中のFlashクリエイターが集まるSNS。
単に作品を発表する場というだけでなく、ブラウザだけでFlashを作ることができるという手軽さや、誰かが作ったFlash作品を自由にアレンジして発展させられる「Fork」というコラボ機能など、かゆいところに手が届くFlashクリエイターのためのコミュニティサービスなのです。
そんな「wonderfl build flash online」で始まった「 Invisible MAN 」という企画、これがなかなか面白い。
これまでFlash非対応の端末でFlashを見ようとすると、その部分には何も表示されませんでした。
ところが、この「Invisible
MAN」をFlashに埋め込んでおくとFlashが見えない代わりに、こんなメッセージが表示されるのです。
これは
「Flash作品が非表示にされたときの"残念な気持ち"」
を表現した画像とのことですが、ユーザーにとっても「ここにFlashがあるのか」ということがわかりやすくなりますね。まあ、残念なことには変わりがないのですが……。
左:Flash対応ブラウザで見たwonderfl / 右:Flash非対応のiPadで見たwonderfl
現在「 wonderfl build flash online 」をPCで見ると普通にFlashが表示されますが、ipadでみるとInvisible MANだらけになります。全然雰囲気が違いますね。
さて、この「Invisible MAN」をどうやってFlashに埋め込むのかですが、「wonderfl build flash online」では、Flash制作者向けに 特設サイト を公開しており、そちらで貼り付け用のスクリプトを手に入れることができます。
Invisible MAN - wonderfl build flash online
Invisible MANの適用はとても簡単。
まずは20種類用意されたInvisible MANから好きなものを選択し……
アップロードしたFlashのファイル(swfファイル)のURLと、Flashのサイズを入力し、PREVIEWボタンを押すだけ!
InvisibleMAN - wonderfl build flash online
さて、実際にタグを生成して貼ってみました。あなたのブラウザでは猫の肉球が見えていますか?
Flash対応ブラウザと、非対応ブラウザではそれぞれこのように表示されています。猫のInvisible MANもかわいいけど、やはりFlashが見られないのは残念ですね……。
ちなみに「
wonderfl build flash online
」では多数の面白Flash作品が公開されているのですが、その一つがこの、「
wonderfl
Tower Defense
」。かなり本格的なタワーディフェンスゲームで、めっちゃ面白い!
遊び方は簡単で、右上に表示された兵器をマップに配置し、次々と襲い来る敵から城を死守するだけ。配置した兵器は自動的に攻撃を続けてくれますが、倒しきれなかった敵が城に到達してしまうとライフが減ってしまいます。
敵が城に到達しそうになったらすかさず新しい兵器を投入するなど、臨機応変な戦略を立てるのがコツです。
Wonderfl Tower Defense - wonderfl build flash online
……と、思わず記事を書きながら時間を忘れて熱中してしまいましたが、このFlashゲームにも「Invisible
MAN」が埋め込んであります。
なので、この部分をFlash非対応のiPhoneやiPadで見ようとすると……。
…うーん、なんとも残念感が漂っていますね…。
ウェブサイトや、動画、ゲームなど、あらゆるコンテンツで使われているFlash、やはり見られないよりはきちんと見える方が嬉しいもの。
Flash制作者だけでなく、見る側にとっても無関心ではいられませんね。
現在、auがFlash非対応端末のiPhoneを皮肉るかのようなCMを流したり、アップルではスティーブ・ジョブズ氏が再び病気療養中と言われる中、「Invisible MAN」の静かな活動が、今後Flash対応を巡る話題の中でどう波及していくのか、注目していきたいところです。