泥で出来た世界最大の建物…マリの世界遺産ジェンネ
西アフリカに位置するマリ共和国・ジェンネには、「泥のモスク」と呼ばれる世界最大の泥の建造物があります。
ジェンネ旧市街の全域が泥塗りの建物で出来ており、1988年にユネスコの世界遺産に登録されています。
世界で最も珍しいと言われる巨大建造物をご覧ください。
「泥のモスク」は1280年ごろに、イスラムに改宗したジェンネ王コワ・コアンボロが宮殿を壊し、跡地に壮麗なモスクを建てたのが起源だそうです。(泥のモスク - Wikipedia)
その後、1819年にジェンネがセク・アマドゥのマシナ帝国に屈した際に取り壊され、フランス植民地時代の1907年のときに、現在の大モスクとして再現されたそうです。
1893と記述されているので、おそらく再建前の写真と思われます。
泥の建物に埋め尽くされたジェンネ旧市街。その中でも「泥のモスク」の巨大さは異彩を放っています。
丸みのある泥の建物がこんなに巨大だと、現実感がありませんね。
泥塗りなので時間の経過とともに、こうしたひび割れが出来てしまいます。突き出した梁の部分はヤシの木。
泥だから建てるのは速いかもしれませんが、維持は簡単ではないようです。
雨季に備えて毎年新しい土に塗り替えられます。使用する土は粘土質のものにワラを足して数ヶ月単位で作ると言います。
補修作業は、数千人によって数時間で一気に仕上げてしまうそうです。子供たちも作業に加わる忙しさ。
川側から見た風景。ジェンネはバニ川(ニジェール川の支流)に浮かぶ88ヘクタールの島に建設された都市だそうです。
観光名所ではありますが、宗教施設であるためイスラム教徒でないと中へは入れないそうです。
ジェンネには特徴的な泥の建物を見に、世界各地から観光客がやってくるそうですが、マリの首都バマコからバスで10時間以上かかるとのことです。
また、ジェンネには砂漠化・乾燥化の危機が迫っており、ユネスコ世界遺産の中で「100年後には見られない可能性が一番高い世界遺産」にも選定されています。
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