目の不自由な10歳少女が欧州議会で通訳を務める
通訳業というのは言語に長けている必要があり、外国語が話せるだけでは務まらない難しい仕事です。
通訳者志望で目の不自由な10歳の少女が欧州議会に呼ばれ、通訳をしてみたところ他の通訳者たちを驚かせたというニュースがありました。
イギリスに住むアレクシア・スローンさん(10歳)は2歳の時に脳腫瘍を患ったことから視力を失い全盲となりました。
しかし言語能力に秀でた彼女は能力を大いに発揮し、すでに英語、フランス語、スペイン語、北京語に堪能だと言います。
通訳者を目指している彼女を欧州議会議員であるロバート・スターディ氏が議会に招待し、初めての通訳の機会を用意してあげることにしました。本来は14歳の年齢制限があることから、特別免除措置として手配したとのことです。
すると議論の内容が複雑で専門的な言葉が多かったにもかかわらず、無事に通訳をこなした彼女を見て、他の通訳者たちは非常に驚いたと言い、今後が楽しみだと語っています。
彼女が多国語を操ることになったのに理由があり、アレクシアさんの母親はフランス人とスペイン人のハーフ、父親はイギリス人であることから、家庭では常に3ヶ国語を話してきたそうです。
6歳のときにはさらに北京語の勉強も加え、もうじきGCSE(イギリスの中等教育一般証明試験)を受ける予定です。フランス語とスペイン語については去年すでにAスター(最上)の成績を収めており、卓越した言語能力を実証しています。
本が大好きな彼女はオーディオ・ブックの大事さを伝える動画に出演していますが、美しい発音や声、さらに言葉の操り方を見ると10歳とは思えないほどで、議会に招待されたことも納得がいきます。また、スターディ氏は将来通訳者になったら彼女を連れていくことを約束しています。
外国語を一つ覚えるだけでも大変なことですが、この年齢にして4ヶ国語を操るというのは感心するしかありませんね。
Blind ten-year-old becomes European Parliament's youngest interpreter
東洋経済新報社
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