飼い主の命を助けたゴールデン・レトリバーが勇敢な犬として表彰される
飼い犬ごとに性格はまちまちですが、飼い主に対する忠誠心が強いものが多く、ときには命まで助けてくれる忠犬もいます。
アメリカのテキサス州で、自転車事故を起こし命の危険にさらされた飼い主を救ったとして、ゴールデン・レトリバーが表彰されました。
ポール・ホートンさん(58歳)は昨年の10月、愛犬であるゴールデン・レトリバーの「ヨギ」を連れ、いつものように家の近くの丘までサイクリングをしていました。
トラブルは段差のあるところをジャンプして乗ろうとしたときに起こりました。ホートンさんによると、同様のジャンプは過去に100回はしてきたそうですが、運悪くそのときは前輪が止まってしまったとのことです。
そしてハンドルの向こうに投げ出され、頭をひどく打ち付けてしまいました。ヘルメットはかぶっておらず、脊髄を損傷したホートンさんは意識を失ってしまったのです。
しばらくして目を覚ますと、全く動くことができず鼻や口から出血していることに気づきました。犬のヨギは45分ほど寄り添っていたそうです。その場所は通りから30メートルほど離れた行き止まりとなっており、通行人から見えない死角となっていました。
ホートンさんは、家へ帰って助けを呼んでくるように必死で伝えましたが、ヨギはそばを離れたくないとばかりに動きません。ホートンさんはそれ以上声を荒げる事はできませんでした。
ようやくヨギが動き出すと、大通りの方へと向かって行き、たまたま散歩をしていた近所に住むブルースさんとマギーさんの二人を連れてきたそうです。
2人はヨギの様子からすぐに異変に気づき、後をついて行ったそうです。二人によると犬は2人に気づくとそばにやってきたと言います。
かなり危険な状態だったホートンさんでしたが、すぐに病院に運ばれ治療を受けることができました。椎骨の位置がずれたことにより胸から下が麻痺していたとのことです。
もしヨギの助けがなければ、出血した血液が喉に詰まったり、ショックによって死に繋がっていた可能性もあったとして、2011年の勇敢な犬に贈られる賞が授与されました。
ホートンさんは下半身が使えなくなりましたが、前向きにリハビリに挑んでいるとのことです。