911から10年、建設中の新ワールドトレードセンターによって生まれ変わるマンハッタンの姿
アメリカ同時多発テロの惨事から10年が経とうとしていますが、今でも当時の記憶をはっきり思い出せる人は多いのではないでしょうか。
倒壊したワールドトレードセンター(ツイン・タワー)は、1968〜71年にかけて建設され、その後30年にわたりニューヨーク・マンハッタンを象徴する一つでした。
それが今また生まれ変わろうとしています。
旧ワールドトレードセンター跡地はグラウンド・ゼロと呼ばれ、追悼の場所となっていたことは、よく知られているところですが、2006年から新しく1 ワールドトレードセンター(旧称フリーダムタワー)が建設中です。
当初は2009年の完成を目指していましたが、工事の難航などもあり完成予定は2013年。
大惨事の経験を生かして強度に力をいれた高層ビルとなるとのことで、高さは合衆国1位となる1776フィート(541.3m)、この数字はアメリカの独立宣言の年になぞらえてあるそうです。
本体415m、アンテナ部分124mで、ニューヨークの頭文字である「N」をモールス信号が発信されます。
全104階という構造で、旧ワールドトレードセンター1と同じ高さの部分はガラスで囲まれます。103〜104階はメカニカルフロアとなり、100〜102階を一般公開して、見渡せるようにする予定になっています。その高さが以前のワールドトレードセンター2と同じ高さになります。
1フロアあたりの面積は24万平方m。建築費用は31億ドル(約2400億円)。4万5千トンの鉄筋が使われ、これはエッフェル塔の6倍に相当。
エレベーターは71台あり、そのうちの5台は高速で最上階まで45秒でたどりつきます。
旧ワールドトレードセンター跡地には国立9.11記念碑・博物館が建設され、30フィート(9m)の人工の滝を含むプールがあります。銅板には2983名の犠牲者の名前が刻まれています。
現在の建設状況
鉄筋は78階まで、ガラスは49階まで、コンクリートフロアは68階まで建設中。
新しいワールドトレードセンターは、最も高層の1 ワールドトレードセンター以外にも、
200グリニッジ・ストリート(タワー2):
2015年完成予定。411m、79階建て。
175グリニッジ・ストリート(タワー3):
2014年完成予定。378m、71階建て。
150グリニッジ・ストリート(タワー4):
2013年完成予定。297m、64階建て。
130リバティ・ストリート(タワー5):
2014年完成予定。226m、42階建て。
7 ワールドトレードセンター:
2006年完成。高さ226m、52階建て。
があります。
すべてが完成したときの予想図。新たなマンハッタンの姿が楽しみですね。