ついに海で史上最大のお宝が発見、イギリスの沈没船から200トン超の銀塊
第二次世界大戦中の1941年、インドから200トン以上の銀や貨幣などを積んだイギリスの蒸気船"SS Gairsoppa"(ゲールソパ)が、ドイツ軍の潜水艦Uボートの魚雷攻撃を受け、沈没しました。
それから半世紀以上の間、沈没船のお宝を求めて捜索が続けられてきましたが、今月26日、アメリカの海底探査会社によって、ついにそのポイントが突き止められました。
銀塊の存在はすでに確認済みで、引き上げに成功すれば、難破船のサルベージとして史上最高額となる2億2000万ドル(約170億円)になるとみられています。
発見したのは英政府と独占契約を結んでいた、アメリカ・フロリダ州のオデッセイ・マリン・エクスプロレーション社。引き揚げ作業は2012年春に開始される予定で、回収額の8割を手にする権利があるとのこと。
すべての回収に成功したとするなら、約170億円の8割=136億円。宝探しを夢見るのも納得の額です。
すでに潜水装置によって、銀塊や貨幣が無事であることが確認されているとのこと。
沈没船が見つかった場所はアイルランド沿岸から約480km離れたところで、水深は4700m。
莫大なお宝が眠っているとは言え、広大で深遠な海底から、よくぞ見つけ出すものです。
70年の歳月を物語る、蒸気船"SS Gairsoppa"のさび付いた船体。
"SS Gairsoppa"は、銀塊や貨幣、紅茶などを搭載してインドを出港、イギリス・リバプールを目指していましたが、途中で嵐に遭って艦隊からはぐれ、目的地をアイルランド・ゴールウェーに変更。その途中、ドイツ軍の潜水艦ユーボートU-101によって撃沈させられました。
当時乗船していたのは85名。生存者はたった1名だったそうです。
引き上げた財宝の8割をもらえるというのは割りの良い条件に思えますが、逆に言うとそれだけ発見の手間やコストがかかるということなんでしょうね。
中国の沿岸には、数兆円単位の文化財を積んだ交易船が10万隻以上沈んでいる、なんてニュースもありますが、今後の探索機器の発達によって沈没船の発見ラッシュとなっていくのかもしれません。