「どうして反格差デモや暴動が起きているのか?」アメリカ人がショックを受けていたグラフ
ニューヨーク・ウォール街で始まった格差に反対する抗議デモが、世界中に広がりを見せています。
格差があることは実感しても、実際にこの数十年でどのくらい大きくなったのかと言われると、なかなかわかりにくいものです。
本質的な原因はこれだと紹介されていたグラフが、ショッキングだと海外サイトの話題をさらっていました。
アメリカの経済格差がどうなっているのか示すグラフをご覧ください。
1. 生産力と収入の比率
黒が実際の週給、グレーが1時間当たりの生産力。
2. CEOのトップ100人が平均の労働者の何人分の給料か
CEO(企業のトップ)1人あたりの収入は、1970年は労働者45人分、 2006年は1723人分に相当。
3. 1979年〜2006年の間に収入が何%増えたか、各家庭の所得別グラフ
上位5%の高額所得家庭は87%増え、下位20%の低所得家庭は0%と増えていない。
4. 高額所得者の所得税の減額率
赤が100万ドル以上の収入の家庭、青が上位400の家庭。
5. 世帯収入の上位1%が占める割合
この数十年で上位1%の高額所得世帯の収入が右肩上がり、全体の収入の1/4を占めている。
6. 財政援助: ウォールストリート対メインストリート
ウォールストリート=金融エリート、メインストリート=世間一般。
9. 26週以上の失業率
水色が景気低迷時。
10. 上位の銀行6社の経済的な資産
景気が悪いだけでなく、金持ちはより金持ちになっている構図がハッキリしています。
格差がどんどん広がるような法や仕組みが作られていることから、庶民の不満が爆発するのも当然の流れと言えそうです。
このグラフに対する、海外サイトの反応をご紹介します。
・最後ので憤慨した。それらの企業が国のほとんどを保有して、我々を潰しているんだ。救済措置を受けたりね。特にこの10年の庶民の賃金上昇チャートを見たいよ。
・オレがむかつくのはCEOの賃金チャートだね。CEO一人に1700人分の労働者の価値があるとは信じがたい。数多くのCEOを見てきたが、そこまで賢くない。
・一人の労働者より1700倍賢いって無理だろ。あるいは1700倍生産的ってのも不可能だ。
・
1700倍の特権がある?
1700倍の不正直?
1700倍も自分の給与を設定できる?
・これを人々が知らなかったってのがショックだ。
・ウォール街での動きはほんのはじまりだ。これからは今ほど平和ではなくなるね。さらに超過激なグループも出てくるだろう。さらに段階が上がって暴力も毎日のこととなる。何が起こるのか怖くなるが、これは変化の一部分として受け止めているところもある。
・99%のみんなへのメッセージ。1%のやつらは何もくれない、奪い取らなくちゃいけないのさ。
・CEOが1月1日の朝5時にパーティが終わって寝るころには、みんなが1年かけて稼ぐ金よりたくさん稼いだことになる計算だ。
・国の富裕層をポーカーゲームに例えてみよう。単純にポーカーをしたとする。まずチップはまんべんなく分けられている。ゲームが進行し、誰か一人が全てのチップを得る。すると他のプレイヤーが投げ出す。さらにゲームが進み、さらにチップを一人がどんどん集め始める。そうなるとゲームは終わりに近づき、最後にはひとりしか残らない。これはシンプルな類似だが、裕福層の中の裕福な者たちはこの国でゲームをしている。どのプレイヤーもゲームにいなくちゃいけないし、ひとり(1%のこと)が全てを得だしたら、それは終息する。
格差が広がっているのは知っていても、数字を見せられると「ここまでだったのか」と驚きを隠せない人も多いようです。
いったいこの状況から今後どうしていけばいいのか、と言った議論も活発でした。
日本も格差が広がっていますが、今後どうなっていくのか、どうあるべきなのかを考えさせられます。
The Shocking, Graphic Data That Shows Exactly What Motivates the Occupy Movement
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