2011年11月24日 12:13

アメリカが自由の国をやめてしまう?世界中で大騒ぎのインターネット検閲法案

 

アメリカのInternet検閲法案
ここのところ欧米の掲示板を大変にぎわせているのが、アメリカのインターネット検閲問題です。

どういった状況かと言いますと、米映画協会(MPAA)や、米音楽家連盟などが率先して、米国以外からの悪質(?)なWEBサイトをブロックするためのネット規制法案(SOPA)が適用されようとしているのです。

これだけ聞くとアメリカだけの問題に見えますが、そういったサイトの撲滅がもともとの目的なので、海外のWEBサイトへの広範囲な影響が予測されています。

政府がサイトの検閲をすることになるので、中国のようになってしまわないかと危惧する声が上がり、大きな議論となっています。

この法案は"SOPA"(Stop Online Piracy Act)と呼ばれ、国内外で反対の声も大きく、連日問題視されています。

参照:EU議会もアメリカのネット規制法案(SOPA)に反対 | Film Goes with Net

この法案はすでに米下院に提出され、もし可決されることになれば、アメリカ政府の検閲が可能となり、WEBサイトのドメイン単位で排除できることになります。

まさに国家のインターネット干渉ということで、最悪の法案だと反発する声が根強いようです。

もし検閲によってブラックリストに載ってしまえば、アクセス全般が遮断され、閉鎖に追い込まれる危険性があります。

GoogleやFacebookなどの大企業も反対しており、可決反対の署名運動等も始まっています。

この件に関する、海外掲示板(reddit)の雰囲気を一部ご紹介します。

・検閲なんてクソクラエだ。

・オンラインでの著作権侵害というと、ポルノ業界が一番大きな影響を受けるんじゃないのか?もしこれが可決したら著作権の弁護士たちが、どのポルノが誰のものかを探しては訴えるみたいなことに、数年先はなっているんじゃないかな。

・アメリカ人たち、もうちょっとがんばってくれよ。クジラじゃなくてインターネットを救え。

・払ってるやつと、もらってるやつのリストを見ようぜ。

・日本からの投稿だけど、妻とも長い会話をしたが、こんなのが可決したらここのみんなにも影響がある。一般サラリーマンやギークたちにもだ。コミケは閉鎖し、ニコニコ動画のような巨大サイトでさえも完全に終わってしまう。今週は先に署名したけど、アメリカだけでなく世界をどれだけ不都合にするかをちゃんと考えてほしいと思う。

・俺らは精神病質者(サイコパス)または社会病質者が経営する収容所の囚人みたいなもんなんだ。

・たった一つの解決法:インターネットを占拠せよ。

・我々にはバットマンが必要だ。

・君らはたった19人によって飛行機で3つのビルを壊され、経済を破綻させかけられ、それにより2カ国に侵略し、100万人ほど殺して歴史上もっとも軽蔑すべき帝国を作り上げた。その露骨なパワーを畏怖の念を持って見つめているよ。

・自分らのお気に入りのサイトに投稿して何もしないんじゃなく、自分たちのケツは自分たちで拭いてくれ。オーストラリア人より

・掲示板のほとんどがアメリカ政治のことで埋まってる。

・もうアメリカをアメリカが侵略すれば?

・何十年か前にアメリカは文化的な勝利を得たんだ。その時点から全てがいい加減になり、台無しにしていった。

・彼らはいったい何人がウォール街を占拠しはじめるかわかってないな。インターネットが自由じゃなくなったら、オレは占拠しかすることがなくなる。

・大集団の反乱が起きるだろう。情報をかく乱させないで欲しいね。

・オバマは拒否権を行使すると言ってなかったっけ?

・次の選挙のためにはそれがいいだろうな。だがそれが終わればすぐに彼も企業の言いなりになるよ。

・昔は自由を求めてアメリカへ行った、今はデンマークあたりへ行くといいよ。

エジプトで政府がインターネットを遮断したのが、グッドアイデアだと思ったのを覚えているよ。特にそれがうまくいったわけではない。今は失業した年代が大勢いるんだ。インターネットを取り上げたら、好きなだけ占拠し始めるだろう。

・この3年ほどで、似たような法案が提出されたのは3回目じゃないかい?法案を書いてるバカはなんで同じことを繰り返すんだ?

・そりゃ可決するためにすごい大金を支払っているからさ。法案を支援する者のリストを昨晩見てみた。テレビ・音楽協会の支援者がみんな当選しているね。なぜこれをニュースで扱わないんだと思っていたが、そりゃそうさ。メディアはそれらのスポンサーに牛耳られているからな。当然インターネットにも手を掛けたいわけだ。これは侵害の問題じゃない。大手メディアがネットを牛耳ろうとしているだけだ。

・今日僕は、いろんな腐敗が合法なことを知った。

市民にとって不利益であったとしても、スポンサー支援を受けたメディアや議員の思惑の方へ進みやすい構造は、日本社会も抱えている問題です。

過去に何度も否決されながら、名前を変えて何度も提出されるというのは、日本でも「人権擁護法案」などが挙げられますが、いずれにせよ日本のネット環境にも大きく影響することは間違いないだけに、今後の行方が気になります。

The right to assembly is being crushed, American Censorship Day, I'm hoping to testify before Congress on Thursday against SOPA

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