やっぱりスゲェ…!伝説の高座「鉄拐」で知る、立川談志が多くの人々に愛される理由
先日、多くの人に惜しまれつつ亡くなられた落語界の重鎮、立川談志さん。
古典落語と現代との乖離に生涯格闘してきた超一流の落語家であり、あの長寿番組「笑点」を産み出し、またビートたけしさんや爆笑問題など多くの芸人に影響を与え、弟子の立川志の輔さん、談春さん、志らくさんなどの平成の名人を輩出するなど、数多くの遺産を残してくれました。
そんな立川談志さんの貴重な遺産の一つ、ファンの間では伝説とも言わている落語「鉄拐(てっかい)」の高座を、 Fan+ の立川談志専門サイト、「 談志市場 」で振り返ってみました。
「談志市場」は、立川談志さんのコンテンツだけを専門に扱っている、Fan+限定デジタルコンテンツサイト。コンテンツは、パソコン、スマートフォン、携帯電話で楽しむことができます。
談志市場 〜 「大好き」が、ここにある。Fan+(ファンプラス)
その中から、談志師匠が落語の奥義に目覚めたと言われる、2007年の伝説の高座
「鉄拐」
が収録された、
「ここだけの家元
第3巻」
を購入してみました。
このコンテンツは映像がメインで、収録時間は計57分。高座の一部始終が収録されています。
始まって早々、談志師匠が何を言い出すかと思えば「鉄拐はやる奴がいないんだよね。なぜいないかって言うと、
難しい割に面白くないからっていうね。
」って…
いやあの面白くないって… それをこれからやるん…ですよね…?
「鉄拐」というのは、簡単に言うと、中国の桃源郷に住む八仙人の一人である仙人「鉄拐」が、俗世に毒されていく様を描いた古典落語。なのですが…
「えー、鉄拐というのは…」と説明を始めたかと思うと、あの頃の台湾は…日本は…天皇は…今のアフガニスタンなんて…と、ちょっと詳細を書くのもためらうような毒舌で世相を斬り始め、激しく脱線。でも戦前から日本を見てきた師匠の言葉だけあって、一言一言の重みが違います。
「
言っとくけど俺の落語は行き当たりばったりだからね。
」
「(三遊亭)円楽は作品をやってるだけだからねぇ…
俺作品やってる訳じゃないもん。
」
と、高座中の談志師匠の一言。最初はこれを聞いて、「つまり脱線しまくりでぐだぐだってこと?」と安易な解釈をしたのですが、何度も繰り返し聞いてみると、その真意がわかってきました。
古典落語というと、伝統に忠実に、一人二役や仕草、感情をいかにリアルに面白く伝えるか追求する…という印象が強く、古い単語や昔の慣習もそのままで、素人には取っつきにくい芸能だと思っていました。…が、
談志師匠の噺(はなし)はそれとは大分異なっています。
一見すると話の途中で脱線や小咄(こばなし)、うんちくが混じったりと、自由奔放な面白さに見えます。が、細部では現代では解りづらい言葉や表現を現代風にアレンジするなど、多くの人が楽しめる落語を追求しているように感じられました。
「鉄拐はつまらない」と師匠は最初に言っていましたが、私には俗っぽく変化していく鉄拐仙人の様子が面白く、楽しめる噺であった事はもちろん、何度も聞くほどに新しい発見のある奥深さに、談志師匠が広く愛される理由を垣間見た気がしました…。
別のコンテンツ
「談志の遺言 第1巻 江戸の風」
には、談志師匠の落語への想いや人生観など、高座では見られないシリアスな一面を見る事ができます。これは、今年の2月9日に収録された、気管の切開手術直前の貴重なもの。
今まで何度も談志師匠の高座を見てきた人でも、ここで語られている想いや本音を知ることで、今までとは違った視点で高座を楽しめそうです。
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またFan+の別のショップ「Science
Elements(サイエンスエレメンツ)」では、談志師匠の弟子である、立川志らくさんの「アナロジー落語」も。こちらは「絵画と落語」という、一見関係なさそうな2つの芸術を組み合わせて新しい落語を作る、野心的で新しい試みに挑んでいました。
そして先日、芸を受け継いだ立川志らくさんと、実の娘の松岡弓子さんによる「DNA対談」が収録された、アナロジー落語の号外が発刊。娘、弟子のそれぞれの視点から見た、談志さんの意外な一面が赤裸々に語られていました。
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多くの「大好き」が一杯のFan+
Fan+では、他にも多くの「大好き」に応える多くのコンテンツが用意されていて、落語の他にも鉄道、女子プロゴルフ、各種スポーツ、アニメ、ゲームなど、そのジャンルは多彩です。
どれもこれも深く掘り下げたコンテンツが多く、趣味とピッタリはまるコンテンツを見つけたら、はまってしまいそう…。
閲覧は、パソコン、iPhone、Android、携帯電話に対応し、一度購入すればどの端末でも見る事ができ、スマートフォンではダウンロードしてオフライン視聴もできるので、場所を選ばずに楽しめます。
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