無実の罪で27年服役した男性に、フロリダ州が1億円の支払い
フロリダ州の刑務所に27年間、殺人罪で服役していた男性が冤罪であったことが判明し、2008年に釈放されました。
この男性に対し、州議会は補償金として135万ドル(約1億1000万円)の支払いを決定しました。
ウィリアム・ディロンさん(52歳)は、22歳だった1981年にフロリダ州で起きた殺人事件の容疑者として逮捕され、有罪判決を受けて刑務所に収監されました。
家族や支援団体が尽力するも、彼の冤罪が晴れることはありませんでしたが、2008年にDNA鑑定が決め手となって無実が証明されたのです。
不当な有罪判決を受けてから、実に27年の月日が流れていました。
事件当時のディロンさんと弁護士。
そして今月、保証金として135万ドル(約1億1000万円)を支払う州議会の決定に、フロリダ州知事が署名しました。
ディロンさんはこの決定を受けて「とてもうれしく思う」とコメントし、また冤罪を疑われている人々を支援する団体“イノセント・プロジェクト”をはじめとする支援者たちへ感謝の言葉を述べています。
135万ドルを支払うことになった根拠は、1年あたり5万ドル(約400万円)x 27年。
人生の重要な時期を失ったことへの対価として、とても見合うものとは思えませんが、もしDNA鑑定が発達していなければこのまま罪人として一生を終えていたのですよね……。
そして、他にもこうした冤罪を受けている人が少なからずいるのだと思うと、人が人を裁くことの難しさを感じます。
House OKs $1.35 million Dillon compensation package