イスラム教徒の女性は、本人確認のために顔を見せなくてはいけない…オーストラリアで法改正
イスラム教徒(ムスリム)の女性の多くは、スカーフやブルカなど顔と手以外を隠す服装をしていますが、当然ながらイスラム圏ではない国々では、いろいろと不都合が生じやすくなります。
オーストラリアでは、セキュリティ上の問題もあるなど議論が繰り返されてきましたが、この春からの法改正で顔を見せなくてはいけなくなるようです。
4月30日から施行される新しい法律は、本人確認の際には顔を見せる必要があるというもので、それによるとオートバイなどのヘルメット、マスク、そしてヴェールやブルカなど、顔の一部あるいは全体を隠すものは、すべて取らないといけないとなっています。
改正の原因となったのは、ブルカをつけた女性が飲酒運転で6ヶ月の刑を言い渡されたのですが、本人なのか特定できないという理由から判決が覆されという事件が起きたことによります。
もし顔を見せることを拒否をすると、最長1年の罰が待ち受けているとのことです。
このオーストラリアの思い切った法改正に対する、海外サイトのコメントをご紹介します。
・こんなの当たり前だろう。ニュースにする必要もない。
・少数のうるさい者は、多数の静かな者より影響力がある。
・馬鹿げているね。この件について長く議論しすぎだ。イライラするね。
・とても論理的な結論だ。異議を見いだせないが、文句を言うやつも出るだろう。
・ちょっと待て、今まで目だけを見て本人確認していたってことなのか。
・「彼女はもっと丸い目をしているから違うんじゃないか……」
・ムスリムの女性だけど、別に問題はないわ。イスラムの教義には、どこにも顔を隠せとは書いてない。しかもHajjとUmrahのときには禁じている。
・それはよかった。僕もムスリムだけど、弾圧された後進国に暮らしていない。女性の顔からつま先まで隠すことは必須ではないし、単に服装は謙虚にとしてあるのみだ。だいたい後進国では数百年前のような暮らしをしている。そういう国が自由になりはじめると、リーダーたちが法律を厳しくするんだ。
・今頃というのが驚きだ。どうやって本人を確認していたんだ。
・運転している女性に、いきなりブルカをはずせってのはきついかもしれない。中東ではそんなことにならない法律を適用している。つまり「女性には運転させない」だ。
・コーランのどこにも顔を隠せとは書いてないぞ。だから隠しているのは個人の選択だ。安全のために必要だ。
・ムスリムとしても賛同だ。
確かに顔を隠したままでは、本人確認になりませんよね。
宗教的な戒律なのか、それとも文化的な習慣・伝統なのか、区別が容易でないことがこういった問題をややこしくさせている面はありそうです。
Australian Muslim women must show faces for identity checks under new law