2012年03月31日 11:00

こんなに綺麗に撮れるの…!?25年前に発売されたオールドカメラで撮影してみたら…

 


デジタルカメラが普及し、すっかりシェアを奪われてしまったフィルムカメラですが、現代ではオールドカメラ、ヴィンテージカメラがオークションを賑わしています。

先日までは「古いカメラでちゃんとキレイな写真が撮れるの?」「最近のデジタル一眼の方がきれいに撮れるでしょ?」なんて思っていたのですが、先日父の話をきっかけにオークションで購入してみたところ…これが意外にも楽しく、そして今時のデジカメにも引けを取らない性能を秘めていました。

最近取材がきっかけでデジタル一眼レフカメラを使うようになり、昔カメラに夢中だった父とカメラの話をする機会も増えてきました。

そんな時にふと話してくれたのが、ちょうど父が今の私と同じ年の頃に欲しかったけど、高くて買えなかったカメラの話。フィルムカメラ全盛期の頃の機種で、最近のデジカメしか知らない私にはさっぱりわかりませんでしたが、一体どんなカメラなのか気になり、探して買ってみることにしました。

父が当時欲しがっていたのは、「ゼンザブロニカ ETR」という、ちょっと聞いたことのないカメラ。1978年発売のフィルムカメラで、父が言うには図鑑などの写真を撮るのに使われたりした、中判カメラなのだとか。

調べたところ、国内での評価は性能の割に低く、中古品もまず見当たらず…。しかし海外ではファンも多いとのことだったので、 セカイモン(eBay) で探してみました。


検索ワード「 Bronica ETR 」で探してみると…おお、出てくる出てくる。国内に比べて出品点数も多く、消耗品やレンズも色々とあるようです。よく見るとアメリカの商品に加えてイギリスの商品まで検索対象に…いつの間にかイギリスのeBayも統合されているようです。


色々と探してみて気になったのが、この父が憧れた機種の後継モデル。本体、75mmレンズ、プリズムファインダーのこのセット。クオリティ評価も高く、写真点数も多めで出品者の質も高く、即決で安心して取引できそうなのでこれに決めました。

ちなみに中古の機器の場合は、コンディションにも注意。動作しないものは「中古」ではなく「破損」と表記されているようです。


概算の総額見積もり本体価格は即決で約200ポンド(約24,885円)。そこにセカイモンの手数料約3,732円と、送料消費税約7,369円で、トータルの価格は約35,987円になるようです。


落札したらクレジットカードで商品代金、手数料を先に支払い、あとは着々と送られてくるステータスを見ながら、届くのを待つだけ。うーん、待ち遠しい…!


落札から16日後…届きました!
受け取り時に送料実費と関税を支払って、いざ、開封!


開けてみると…おお、なんともレトロだけど重厚な感じ…!外観は多少痛みがありますが、しかしこれもオールドカメラならではの味わい。手に持ってみるとどっしりと重く、凄まじい存在感を放っています。

細部を見てみると、今時のデジカメと構造が全然違っていて、なんとも新鮮な感じ。壊さないように慎重に、でも溢れる好奇心に任せてあちこちいじってるだけでもかなり楽しめます。


今時のデジカメは単焦点レンズだとフォーカスリング1つしかないものですが、このレンズにはリングが二つ。よく見るともう一つはF値(絞り)のリングで、現代は電子制御が一般的なもの。昔はここも手動だったんですね。


これは シャッタースピード調整ダイヤル。このセットは明るさに応じてシャッタースピードを調整するAE機能がないので、フィルムの感度、絞り、周辺の明るさから最適なシャッタースピードを割り出さないと、最適な露出は得られないようです。つまり、写真の善し悪しは勘と経験次第…燃える…!

フルオートのコンデジしか知らない妻は「そんな面倒くさそうなのイヤ!」とか言っていましたが、カメラ好きじゃない人にこのマニュアルの楽しさを理解してもらうのはさすがに酷ですね…。


ちなみに このカメラはブローニーフィルムという、プロ向けのフィルムを使うカメラ。フィルムはヨドバシカメラで5本2000円ほどで買えましたが、最初装填の仕方がよくわからなくて、2本ダメにしてしまいました。


早速撮影に出かけてみました。フィルム代や現像代を考えると、今時のデジカメのようにバシャバシャ気軽には撮れないだけに、1枚1枚が真剣勝負。

丁寧に構図を決め、絞りを決めてシャッタースピードと露出を設定し…と、今までデジカメでは経験したこともない時間をかけながら慎重に撮影。しかし1つの設定も間違えられないこの心地よい緊張感。これがマニュアル撮影の醍醐味なのか…!


ソフトクリームを食べにきたついでの試し撮りのはずが、気がつけば頭の中から家族のことは完全に消え、初めてのマニュアル撮影にストイックに没頭していました。…この後、連れてきた家族が不機嫌になっていたのは内緒です。


撮影後、フィルムをビックカメラに持って行き、現像とCD-ROMプリントを依頼。4日後に無事できあがりました。

さて、現像された写真はというと…


…おおお、これは凄いかも…。古いカメラなので画質は期待していなかったのですが、意外にも描写は緻密で、今時のデジカメに負けていません。高解像度のスキャナを買って読み込んだらもっと凄い画質が得られるかも…!?

このカメラが使用するブローニーフィルムの幅は60mm。高級デジタル一眼のフルサイズ(35mm)の実に1.7倍もあり、面積比で言えば3.4倍。これだけ大きな面積があると、描写力も解像度も全然引けを取りません。


また フィルムの場合、規則正しく並んだ画素のデジカメと違い、ランダムな粒子で撮れるため、デジカメとは違った味わいが出てまたいいんです。…ってこれは写真屋さんの受け売りなんですけどね。

なにより、1枚1枚を苦労しながら慎重に撮っただけに、できあがりの喜びもひとしおです。


後日出来上がった写真を、 父に見せに行ってみました。

父が今の私と同じくらいの歳に憧れたカメラを、息子の私が手にしたというなんとも不思議なシチュエーション。でも父はどことなく嬉しそう。

当時こそ20万円近くしていた高級なカメラが、デジカメに押されて今では手ごろな価格に。でも性能は今のデジカメにも勝るとも劣らず、趣味として今でも十分に楽しめるものでした。

何より現像に費用がかかるからこそ、自然と1枚1枚丁寧に取り組む姿勢が生まれ、結果的に満足感の高い作品と、大きな達成感が得られたのは大きな収穫でした。


その後、結局ガマンできずにAEファインダーやクイックワインダー、150mmレンズ一式のセットを見つけてまた購入…。(左)

しかし中古で安く流通しているおかげで、趣味としては手頃な価格に。妻曰く、「あなたが普段欲しいって言ってるレンズより全然安いじゃない」と、意外にも肯定的に受け入れてくれているようです。


ちなみに今回は予算的に手が出ませんでしたが、 ライカハッセルブラッドローライ など、いわゆるヴィンテージカメラも海外では多数出品されていました。フィルムの魅力を知った今では、見ているとどんどん欲しくなってきちゃう…!


またフィルムカメラには変わった写真が撮れるトイカメラも。海外メーカーの ホルガロモ が有名で、手ごろな価格で面白い写真が楽しめます。

当時かなりお金に余裕のあった人しか手にできなかったカメラが、現代では数万円。それでいて撮れる写真は現代のデジカメにも負けず、手ごろな価格で楽しめる趣味として意外にも楽しかったオールドカメラ。

フィルムの持ち味が見直されつつある今、手頃な価格で当時の名機を愉しみ、カメラの歴史を紐解くのもいいかもしれませんね。

eBay公式日本語オークション セカイモン

 

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