2012年12月08日 14:08

「荷物の待ち時間が長い」空港のクレームを激減させた驚きの解決法とは

 

手荷物
アメリカ・テキサス州にあるヒューストン空港では、以前からスーツケースなどの荷物の待ち時間が長いと多くのクレームがありました。

ところがある手段をとってみたところ、荷物を運ぶスピードをあげたわけでもないのに、クレームの数がぐっと減ったのです。

いったい、どんな手を使ったかというと……。

その解決法ですが、
「荷物の引き取り場所を遠くに設定し、客に空港内で長い距離を歩かせるようにした」 と言うもの。

すると一気にクレームの量が減ったと言うのです。

人はじっと立って待ってるときよりも、余分に歩かされる方がストレスを感じにくいようです。

たしかに、目的地に向かって歩いている時よりも、信号に引っ掛かって待っている時の方が、ストレスを感じる事は多いのではないでしょうか。

このアイデアに、海外掲示板も盛り上がっていました。


●なんてすばらしい問題解決法なんだ。

●自分はワシントンのダレス空港でわざとターミナルからメインビルまで長く歩くよ。そうすれば待ち時間は減るからね。自分が空港を建てるべきだな。

●ヒューストンに住んでいて、何度もいろんな大きな空港を行った経験があるから言うが、荷物の引き取り場所を遠ざけたにもかかわらず、それでも待ち時間は長いよ。

●クレームがまだ出続けるようなら、クレーム受付オフィスを地下に持っていくべきだ。

●多分これが理由で、電話で待たされるときはひどい音楽がずっとなってるんだ。

●え?待ち時間よりも、音楽にクレームしたくなるってこと?

●それ天才だろ。

●コールセンターで働いているけど、それは効果はない。

●ロンドン・ヒースローの国際ターミナルに到着するときは、手荷物受け取り所まで電車に乗っていかないといけないんだ。それも恐ろしく待たされる入国管理局を通ったあとにだ。あるいは前だったかな?もう思い出せない。とにかくひどいんだ。

●空港で働く従業員として言い訳せずにいられない。ほとんどの乗客は飛行機に満タンの手荷物が1分かそこらで出てくる魔法の装置でも使われていると信じてるようだ。違うんだ。
実際は2人(それが1番効率のいい人数)が10分かそこらでローカルの飛行機から45ほどの荷物を下ろしているんだ。ちなみに労働安全衛生局の定めるそれぞれの空港や航空会社に沿った、安全のための荷物の取り扱い規則や交通規則も守らなくちゃいけない。
ここでも君らの待つ貴重な数分が追加されることになる。これには出発地で従業員がちゃんとドアの留め金をかけてないとか、荷物がドア側に全部落ちてきているとかの理由で、積み荷のドアが詰まって開かないといったトラブルは含まれていない。座って待つ代わりに、ちょっとくらい君らを歩かせるというのは筋の通ったやり方に思える。信じてほしいが、君らにさっさと荷物を渡して我々も帰りたいんだ。書類記載もしなくちゃいけないし、そのあとさっさと帰りたいんだ。

●20人くらいのチームを編成するプロジェクトマネージャーとして、こういう手段を学ぶのは楽しいと思う。客というのはとにかくトラブル(せっかち)と定義してあり、楽しませる(時間をつぶさせる)ことは解決法なんだ。この方法は、手荷物引き取り場所を動かすということ以外にコストは発生させておらず、効率の減少という配置が偉大な効率のよさを引き出した、と言えるかもしれない。空港が従業員のトラブルとみなしていないことを誇りに思うね。「客はほとんど正しくない。しかし金を持っていて、それを喜んでこっちにくれるように仕向けなくてはいけない」これが適切な考え方だよ。

●オレを雇ってくれ。

●その考え方はちょっと不安だぞ。本当は「客は滅多に自分の欲しいものがわかっていないので、それが何かを確認してそれを提示できるようにしよう」のほうがいいんじゃないか。なのでこのケースでは、「客は待ちたくない、1つのところに長く立っていたくない。なので彼らに動いてもらおう。すると非生産的な時間を過ごしていると思わせずにすむ」
正しい答えは、正しい質問をすることによって得られることが多い。

●そのバージョンは表向きに大声でいうバージョンだ。

●客に「それは無理」と言える職場で働いてみたい。

●似たような解決法を自分の職場でもやっていたよ。科学博物館で、45分間の教育映像を見せるのだが、博物館と関係なく教育映像は45分とだいたい決まっている。0分からスタートし、45分で終わるわけだが、残りの15分で掃除などをしなくてはいけない。ところが客が勝手に1時間の映像に金を払ったと文句をつけてきたので、始まりを5分にし、終わりを50分にしたところクレームがなくなった。

●オレは空港で働くプロジェクトマネージャーで、頻繁に飛行機に乗るわがままな乗客としていうが、自分が飛行機を降りたらすぐに荷物を渡してほしい。

サービスという観点で、こうした解決法があるのは考えさせられるところがあります。

日本のサービスの感覚からいくと、ちょっと後ろ向きな解決法な気もしないではありませんが、物理的に不可能なことだったら、気分的に和らげてあげるというのは賢いやり方ですよね。

TIL that Houston airport received many complaints about baggage wait times.

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