大学の課題「Facebookアプリを作ること」→大成功する学生が続出、学校をやめて起業するケースも
2007年のことですが、カリフォルニア州スタンフォード大学で、教授が「誰もが使えるFacebookアプリを製作すること」という課題を与えました。
結果は大きな収益を得る学生が続出し、学校をやめて会社を興す学生まで出たそうです。
のちにFacebook教室と呼ばれることになったのですが、元々は「アプリを作ってみよう」という、2007年秋の宿題に過ぎませんでした。
次に起こることは誰も予想もしてなかったのですが、何百万人が利用するフリーアプリが次々と誕生していったのです。
広告収入が入るようになり、幾人かは教授の給与より多額の収入が入るようになりました。
20人以上の学生と教授のキャリアや運命が、ほぼひと晩で好転したような感じだったと言います。
「ことは急激に起こったんだ」と、当時を振り返って語るロンバートさん。彼のチームのアプリは1日に3000ドル(30万円弱)を稼ぐようになり、会社を興して後に売却するという道をたどったそうです。
アプリを作った学生は75人。全体でなんと1600万ドル(約15億円)が10週間で稼ぎ出されたのです。
ほとんどのアプリは、ばかばかしいものだったそうですが、それでも利用者が急激に増えていきました。
大学を辞めて起業する学生もおり、今でもそのときのアプリから収入を得ている者もいるとのことです。
うまくFacebook広告の初期の波に乗った感じではありますが、この事例に対する、海外掲示板の反応をご紹介します。
●まだまだ金になるところはあるんだ。
●これは2007年の話だが、今のFacebookアプリは飽和してるので、そこからどう金にするのかはわからないな。
●金はモチベーションになる。作ってリッチにならないんだったら、そもそもなぜ開発するんだ。
●作ること自体に情熱を感じる者は、常にいるよ。
●これは典型的なシリコン・バレーのイデオロギーだな。みんな革命的なアプリを作ってそれが世界の問題解決につながると思っているようだが、実際はみんなアングリーバードの拡張版を作ってるだけさ。
●まだ何十億ドルという産業だ。何を作って何が流行するかによるよ。仮に自分の履いてるズボンとシャツが流行遅れになったからといって、全体のファッション業界が消えるということはない。
●知りたいのは、このうち何人が1年以上、あるいは今でも持っているのかだ。
●自分が理解したことは、このレベルの人々の頭脳によるものということかな。行動力のある者やアイビーリーグの学生たちは、自分たちのように単に卒業して就職するコースより、自分で仕事を作り出す傾向が強いから。理由は、これらの大学には才能ある学生が多いのもあるし、裕福で資金の5万ドルがたいしたことがないという理由もある。この2つがそろえば、そりゃ起業をする人間だって出てくるさ。
●起業してから何%がなんとかやっていけているのか、そして何%が1年後に普通の仕事についているかを聞きたいな。
●Facebook、インスタグラム、グルーポンなど、ちょっとした人気あるアイデアがやたら過大評価されている気がしてならない。広告ってそんなに儲かるのかい?
●↑儲かるよ。データもね。
●ベライゾンのCEOはこう言った。「データは新しい石油だ」
いろいろな意見が出ていましたが、大学の学生への課題プロジェクトで大きな利益を叩き出したというのは、いかにも現代ならではという感じがしますね。
ヒットするきっかけは、なにより行動に起こすということなのかもしれません。