「ニューヨークの人々に質問してみました」それぞれの思いが垣間見えるインタビュー
外出すればいろんな人に出会います。
いったい彼らはどんな人たちで、何をして何を考え、どんな暮らしをしているのでしょうか。
ニューヨーカーにスポットライトを当てた、それぞれの思いが垣間見えるインタビュー写真をご紹介します。
1.
「僕の最後の妻は47歳年上だったよ」
「47歳???」
「そうさ、彼女が80歳で僕が33歳のときに知り合ったのさ。彼女は僕が働いている老人ホームにやってきたんだ。彼女は死が近い(当時の)夫に毎日6時間付き添っていたんだ。僕は自分にこう言った。『もし彼女があんな風に僕を愛してくれたら、僕は大丈夫だ』
2年ほどしてから僕らは結婚した。それから彼女が96歳で亡くなるまでいっしょにいた。もし僕にお金があったらこのことを映画にするよ」
2.
「父親が死んで間もない18歳のときに走り始めた。毎日17マイル(30km弱)走っていた。それが毎夜直面する、死に打ち勝つための自分なりの方法だったんだ」
3.
「今直面している1番困難なことは?」
「他の人と接することだよ」
「どんな風に?」
「こんな風にだよ」
4.
「アーティストになりたいんだ」
「どんなアートを作りたいんだい?」
「自分の別バージョンを作りたい」
5.
「そのステッキは必要なの?」
「この靴のときだけ必要なんだよ」
6.
「1番怖い思いをした体験があったら教えて?」
「初めてアル中から抜け出たときじゃないかな」
「それは次に飲むまで何日後だったんだい?」
「20日後だった」
7.
「人形は作ったことはなかったけど完璧に出来た」
8.
「もし大勢の人にアドバイスをするとしたらどんなアドバイス?」
「粉は乾燥させておけ」
「それはどういう意味?」
「よくわからないよ。これは18世紀のアドバイスだからのう」
「じゃあ、1番困難に思っていることは?」
「この道路を渡ることがとてもきついんじゃ」
9.
「どうしてホームレスをしてるの?」
「母親がもう生活を維持できない状況になってしまったの。悲しいのはそれは高校在学中だったこと。だからみんなに言えなかった。だって高校生なんだもの」
10.
「何に向かって働いているんだい?」
「上司になるんだ」
11.
「警官になりたいんだ」
「警官になることで1番良いことは?」
「人々を守れること」
「じゃぁ悪いことは?」
「たぶん銃撃戦」
12.
「アーネスト・ヘミングウェイに似ているね」
「ワシも彼もキーウェスト(フロリダ州の都市)だしね」
「あなたもキーウェスト出身?」
「えっと、ワシはキーウェストからコカインを密輸してた」
13.
「今プロム(高校最後のダンスパーティ)からの帰りさ」
「パートナーはいたの?」
「もちろん」
14.
「それが真実になるチャンスが与えられるのでなければ、ウソはよくないわ」
15.
「飛びかかる?」
「攻撃的な自分を思い出させるためよ」
16.
「もういくつもの体に色を塗りたいわ」
17.
「怒鳴りつけると誰にそれが1番聞こえるんだい?自分なのか相手なのか。誰かを怒ると自分を1番傷つけるんだ。ワシは100歳まで生きたいんだ。なのでもう40年は声を荒げてない」
18.
「私の母、父、父の新しい恋人が同時にガンになった。今は全員すごく仲良し」
19.
「結婚を一度もしなかったわ」
「なぜですか?」
「あなたが今日まで現れなかったからよ」
20.
「僕は統合失調症を治したんだ」
「どうやって?」
「他の声を聞くのをやめたんだ」
21.
「写真は撮っていいとは言ったよ。だが質問しだしたら話はややこしくなる」
断片的な質問の中から、それぞれの事情、それぞれの生活が垣間見えます。
全く知らない他人のことでも、興味が出たり考えさせられたりしたのではないでしょうか。