失敗したと思っていた写真も劇的に蘇る!最新のLightroom 5で、世界遺産の富士山の写真を現像すると…?
こんなに富士山を撮るのが難しかったなんて…!
写真を美しく現像するソフト「 Adobe Photoshop Lightroom 5 」の発売を記念して、「 『日本遺産』フォトコンテスト 」が現在開催されています。
そこでコンテストに参加すべく、今年世界遺産に登録されたばかりの富士山の撮影に挑んでみたのですが…ちょっ、富士山の撮影ってこんなに難しいの…?
「『日本遺産』フォトコンテスト」は、Adobe Photoshop Lightroom 5の発売を記念して開催された、日本の美を写すフォトコンテスト。
「『日本遺産』フォトコンテスト」|写真共有サイト「フォト蔵」
そう言えば仕事で必要だからとデジタル一眼レフを手にしてから4年、考えてみれば仕事や家族の撮影ばかりで、美しい風景を本気で撮ろう…と取り組んだ記憶がありません。
折しも今年は、富士山が世界遺産に登録されたばかり。そこで、その記念ということで富士山の撮影に挑んでみました。
思い通りに撮れない…!想像以上に難しい富士山の撮影
と言う訳で、早速富士山の撮影に出発。
…が、この日はまだ6月。天気予報で晴れ時々曇りとなっていたものの、高速道路から空を見ると、ああ…やっぱり梅雨のせいか雲が厚い…!
どの程度富士山が見えるかわからない不安を抱えたまま現地に着くと…おお、見えた!初めて富士山をこんなに近くで見ましたが、いやぁ…こんなにも雄大なものなんですね…。
予め調べておいた、御殿場インターそばのドライブインで早速写真に挑んでみると…うおぉぉスゲェ、なんだこの神々しい景色は…。
富士山を回り込むように流れる雲、その隙間から見える富士山、雲間から差し込む太陽。
時と共に刻々と姿を変える風景が、実に味わい深いじゃないですか!
しかし山の周囲の雲は流れが速く、頂上が見えたと思ったらすぐに雲間に隠れてしまう、超高難度のシチュエーション。
加えて、夕焼けを期待して東側から狙ってみたのですが、 陽が出ると日光と雲の影の陰影が激しく、殆どが黒つぶれ、白飛びの激しい写真に。
結局露出をうまく調整できないままひたすら撮影し、曇って夕焼けが期待できないので帰宅。そこで撮影した写真をパソコンで見てみると…
これはこれで雰囲気がありますが、太陽と影のコントラストが強すぎて、陰影ばかりがくっきりとしていて、街や手前の部分が何が何だかさっぱりわからない状態に。
これじゃ、わざわざ足を運んで撮影しに行った意味がないよ…!
Adobe Photoshop Lightroom 5で、失敗した写真を復活!
しかしそんな時に役立つのが、 Adobe Photoshop Lightroom 5 。
このソフトは、写真の色味の調整や、レンズの歪みやホコリなどのゴミの除去、切り抜きなどを行える、写真の仕上げに特化したツール。MacOSXとWindowsに対応しています。
写真編集ソフト|Adobe Photoshop Lightroom 5
私はLightroomを知ってからというもの、あまりに便利でずっと愛用しているのですが、これホントに、写真の腕を何倍にも上げてくれるんですよ…!
たとえばこの失敗した富士山の写真も、カメラのレンズ歪みを補正し、自動調光でおおまかに自動で明るさを調整、そして手動で露光やコントラストを調整すると…
潰れてしまっていた木々や街もはっきりと見え、雲間から差し込む光「天使の階段」もクッキリと見えて、雲の上に見え隠れする富士山が実に神々しいじゃないですか…!
ちなみにLightroom 5の調整項目は、こんなにたくさん。カメラ純正の現像ソフトよりもずっとたくさんあるんですよ。
全ての項目を使いこなすのはなかなか大変ですが、写真を思った通りの色味に仕上げるのに便利な機能ばかり。また実際にいじってみるとすぐ写真に反映されるので、触ってみればすぐに効果がわかります。
さてこちらは、遠近感を利用したトリック写真「パースペクティブ」に挑戦した1枚。スコップで富士山を掘る感じを撮りたかったのですが、強烈な日光で手前にある手やスコップが真っ黒に…。
しかしこういう場合も、Lightroom 5なら真っ黒になってしまった腕やスコップを自動選択し、部分的に明るくすることも。そして全体の色味を整えれば…おお、富士山を掘っちゃダメ〜!!
また富士山の構成資産として登録された、富士山本宮浅間大社にも行って来たのですが、赤の彩度を高めに、他の色の彩度を低くしてモノクロに持って行くと…おお、なんだかアーティスティック!
またLightroom 5には他の現像ソフトにはない、
明瞭度
というパラメーターがあるのですが、色味を調整した後で明瞭度を落としていくと、解像度は落ちていないのに、何となく丸みのあるファンタジックな仕上がりに。不思議…!
ちなみに私の経験で言うと、デジタル一眼レフは上手く撮れれば最高の画質なのですが、色味などは殆ど補正してくれないので、 設定をミスるとコンパクトデジカメより酷い色合いに事もしばしば。
だからこうした撮影後の現像工程は、欠かせないんですよね。
Lightroom 5の新機能で、写真の完成度がさらにアップ!
また最新のLightroom 5の新機能、円形フィルター、Uprightテクノロジーも活用してみました。
かなりいい風情のあったこの手水は、円形フィルターをかけて周囲の明るさを落とすと…おお、味のあるレンズで撮ったような、情緒ある雰囲気に。
もう一つ円形フィルターを使ってみました。コントラストや黒レベルを調整して、石の重厚感をやや強調、円形フィルターで周囲の露出を落とすと…どうですか、この重厚な雰囲気!
こちらは本殿の正面からの構図。慌てて撮ると斜めになったりするのですが、新機能のUprightテクノロジーを使って補正すると…ワンクリックで水平・垂直がカチッと決まるじゃないですか!
カメラだけでこうした補正をすることを煽り撮影と言うのですが、専用のレンズや機材を使わず、しかも難しい調整も無く同等のことが出来るとは…凄まじすぎです。
ちなみにこのUprightは、建築物の多い写真では特に効果を発揮。試しに斜め上を向いて煽り気味になった渋谷の写真で試すと…スゲエェェ!
またPhotoshopの高度な修復ブラシも新たに搭載。ホコリなどのゴミの除去に効果を発揮する機能だそうですが、田貫湖の桟橋に立っている人を消してみると、消えた…しかも自然な感じに…!?
コンパクトデジカメやスマホで撮った写真も復活!
また普段はデジタル一眼レフのRAWデータの補正ばかりですが、今回はせっかくなので、スマホの写真の補正にも挑戦してみました。
JPEG画像は、補正でどれだけ綺麗になるのかちょっと気になってたんですよね。
このiPhone5で撮影した、真っ黒になった残念な写真を、ちょいちょいっと調整してみると…うおお、ここまで復活できるとは…すげぇ…!
こういう補正を行うと、普通は暗かった部分がジャリジャリのノイズまみれになったりするのですが、Lightroom 5は高レベルなノイズ補正機能があるため、無理した感の少ない自然な補正ができるようです。
何やら複雑そうに見えるかもしれませんが、使っていじってみればその良さは一目瞭然。30日間の無償体験版を試してみれば、きっと写真がより一層楽しくなりますよ。
Adobe Photoshop Lightroom 5 無償体験版のダウンロード
マイベストをコンテストに応募!結果は果たして…?
さて、ちょっと話が逸れましたが、コンテストに応募する写真を仕上げてしまいましょう。
今回の応募用に選んだ写真はこれ。一見黒く潰れてしまったダメダメな写真ですが、これをLightroom 5を使って丁寧に丁寧に調整すると…
おおおぉぉ…これはっ!まるでファンタジーRPGの一場面みたい…!
太陽の輪郭がはっきりしないのがやや残念なものの、緑の鮮やかさと天使の階段が差し込む街並み、そして雲の上に浮かぶような荘厳な富士山。
これが…本当に俺が撮った写真…なのか…!
コンテストの応募には、フォト蔵の会員登録が必要。無償なので、まだ会員になっていない人は登録しておきましょう。
「『日本遺産』フォトコンテスト」|写真共有サイト「フォト蔵」
登録が済んだら、公開アルバムを作り、写真をアップロード。そして「アドビ日本遺産」タグを入力すれば、応募完了!
応募作品は、タグさえ付けていれば何枚でもOK。せっかくなので、このパースペクティブ写真も投稿してみました。
しかし今回は梅雨のせいもありましたが、富士山周辺の雲の変化が想像以上に速く、結局3度も足を運んで2度も空振りするなど、かなりの難度でした。
でもだからこそ、狙い通りに撮れたときの感動はひとしお。せっかく苦労して撮った最高の写真は、きちんと現像して最高の仕上がりにしたいものですね。
「『日本遺産』フォトコンテスト」|写真共有サイト「フォト蔵」
写真編集ソフト|Adobe Photoshop Lightroom 5
Photoshop Lightroom 5 無償体験版のダウンロード