有名人が住んでいたことを示すイギリスの青いプレート「ブルー・プラーク」に不思議なものがあると話題に
イギリスには古い建物をできる限りが遺そうとする文化がありますが、有名人が住んでいた家や歴史的出来事があった場所には、その目印としてブルー・プラークと呼ばれる青いプレートが壁に埋め込まれています。
※シェイクスピアの住んでいた家、アイザック・ニュートンの住んでいた家など、現在では800枚以上がイギリス国内に設置。
さて、その中でも「ひときわ面白いブルー・プラークがある」と、海外掲示板で人気を呼んでいたものをご紹介します。
ジェイコブ・ヴォン・ホグフルーム
1864−1909
タイムマシーンの発明者
2189年に、ここに暮らす
人物の名前、生没年、どんな理由で有名かの説明が刻まれているのですが……。
タイムマシーンを発明した人なんていたっけ?と思うところですが、実は、このジェイコブ・ヴォン・ホグフルーム氏は「Sighns of Life」という小説に出てくるフィクションの人物なのです。
本の著者である2人がこのプレートを作ったそうですが、このあたりがユーモアの国であるイギリスらしさなのでしょう。
海外掲示板には、これが面白いという意見が目立っていました。
●おお、僕はこの男性の親戚なんだ。彼は僕のひひひひひひひひひ孫なんだ。
●↑だいたい君が25歳くらいだと想像して、9つの「ひ」と「孫」ってことで、ジェイコブは11世代後の子孫ということになる。ジェイコブがそこに住んでタイムマシンを発明したときを20歳くらいとするなら、彼は2169年生まれになる。君に息子か娘が今年(2013年)いるなら、今と2169年の間は156年しかないので、全員が15.6歳で親にならなければいけない。もちろん可能だが君の未来の家庭は10代のパパやママばかりで、かなりひどいことになるな。
●先月自分が訪ねたときにはこの人を見つけた。
シャーロック・ホームズ
探偵
1881−1904年
(もちろん架空の人物)
●↑かなり若くして亡くなったんだな。
●↑コカインはひどい麻薬だからな。
●↑死んだふりってのも、あまりよくなかったんだろう。
●これは皮肉だな。
ジョージ・オーウェル
1903-1950
小説家
政治評論家
ここに暮らす
(小説「1984年」で、街や家の至るところに設置された監視カメラと体制への被服従者に対する徹底的な弾圧が描かれている。ただし写真のカメラはフェイク。)
●こういう伝統を、ユーモアによって親しみやすくするイギリスのやり方が好きだ。全員がわからないかもしれないが、自分は楽しめた。
●アーサー・スミス氏が指摘していたように、ロンドンの位置をプレートの色で見分けることが出来るんだ。ロンドンの北部では青く「誰か著名人がここに住んでいた」ことを意味し、ロンドンの南部では黄色で「殺人事件を目撃しませんでしたか?」というのを意味するとね。
(治安が悪いために設置された、警察の黄色い呼びかけ看板)
何かとユーモアや皮肉まじりなのがイギリスらしいですが、観光する人にとってはわかりやすい目印になりますね。
ちなみに日本人では唯一、夏目漱石のブルー・プラークがロンドン留学時代の最後の下宿先に掲げられています。
In the UK we put blue plaques to show the homes of famous people, this is my favourite one.