えっ?この結果は意外…!携帯電話各社の最新技術の導入状況を調査…一社だけが大きく出遅れている状況が明らかに
次々と新しい技術を投入し、より高速で快適なサービスの提供に切磋琢磨してい携帯電話各社。しかしどこがどれだけ違うのかと言うと、なかなかわかりにくいものです。
そこで各社がどれだけ進歩しているのか調査してみたところ… あれ、こんなに差があるの!?
最新の通信技術と、各社の現状が一目でわかるイラストをご覧ください。
auが先行し、続くドコモ。そして…
ソフトバンクが大幅に出遅れ!?
ソフトバンクはiPhoneの投入の速さやプラチナバンドの大々的なPRからかなり先行しているイメージがあるだけに、かなり意外な結果ですね…!
最近のデータ通信の品質向上の鍵となる「プラチナバンドLTE」「150Mbps化」「キャリアアグリゲーション(CA)」の3つの技術。各社のこれらの導入状況は、次のようになっていました。(各技術については後述)
au 〜 夏モデルからいち早くCA対応機種を発売
auはプラチナバンドLTE、帯域拡張によるLTEの150Mbps化を達成し、最新技術のCAまでもいち早く導入。今年の夏モデルでCA対応機種を投入し、高速通信の地盤をいち早く築き上げ、先行しているようです。
今後の展開としては、WiMAX2+や来年度からの帯域の追加など、品質向上のカギとなる手駒をどう品質向上に繋げていくのかが楽しみなところです。
ドコモ 〜 2015年春までにCAを開始
ドコモは帯域拡張による150Mbps化を実現したものの、CAは2015年4月末までの導入を予定とし、auに一歩出遅れる形に。王者ドコモが技術的に後れを取っているのはちょっと意外かも?
ちなみにドコモは、WiMAX2+を持つau、AXGPやイー・モバイルを持つソフトバンクと違い、他サービスを持っていないのが気になるところ。これにより今後他社とどう差がついていくのか気になるところです。
ソフトバンク 〜 プラチナバンドLTEの移行が進まず大きく出遅れ
そして今回意外にも最も出遅れていたソフトバンク。
当初2014年春に導入予定としていたプラチナバンドLTEは予定が大幅に遅れ、2014年夏の導入とスケジュールを変更しましたが、果たして…?
ちなみに補足しておくと、遅れの原因は元々ソフトバンクのプラチナバンド帯を使っていたサービスの移行が遅れているためで、方針がどうのという問題ではない様子。とは言え、他社より二歩も出遅れているのはいかんともしがたいところです。
今後ソフトバンクがどのような攻勢に出るのか、そしてイー・モバイルやAXGPをどのように活用していくのか、動向が気になるところですね。
各社が取り組む最新技術の解説
ちなみに現在、データ通信を高速化するために各社が課題としている(してきた)技術について、簡単に解説しておきましょう。
プラチナバンドLTE
最近主流の高速通信規格であるLTEを、プラチナバンド(700〜900MHz帯)で使えるようにしたもの。
プラチナバンドは建物の影などに回り込みやすい性質があり、穴の少ないサービスエリアを構築しやすいのが特徴。この帯域でLTEを使えるようにすることで、より多くの場所で高速通信が実現します。
150Mbps化
従来は75Mbpsが最大通信速度とされていたLTEですが、より快適な通信速度を得るために、音声や3G通信用の帯域を他の周波数に移し、LTEが使う帯域を拡張。これにより、最大150Mbpsもの通信速度が実現可能になります。
キャリアアグリゲーション(CA)
今までのLTEは、2.1GHz、800MHz…と、周波数を切り替えながら通信していましたが、次世代LTE(LTE Advanced)技術の一つ、CA(キャリアアグリゲーション)により、2つの帯域を合わせて高速化が可能に。
例えば1つの基地局から2つの電波(2.1GHzと800MHz)の両方が出ているところでは、両方の電波を切り替える事なく同時に使用できるため、従来よりもより高速な通信速度を得ることが可能になります。
ちなみに例年通りなら、今年の9月には恐らく発売されるであろう次世代iPhone。それまでに各社がどれだけの通信環境を整えられるのか…今後の動向が楽しみですね。
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