2014年06月24日 11:00

これでまともに使えるの…?液晶画面すらない斬新なレンズスタイルカメラを、実用性があるのか京都旅行で試してみた結果…

 


こいつ…意外にデキる!?

先日ソニーが液晶画面のない、まるでレンズだけにしか見えない レンズスタイルカメラ、QXシリーズ を発表。そのあまりに遊び心あふれるスタイルが、大きな話題となりました。

しかし面白そうなコンセプトながら、「どんな風に使えるの?」「まともな写真が撮れるの?」と、二の足を踏んでいる人もいるのでは 。

そこで実際にどこまで実用性がある製品なのか、京都旅行で使い勝手を試してみたところ…なかなか興味深い写真が撮れました。

一見レンズだけ!?液晶画面もないレンズスタイルカメラQXシリーズ


こちらが一見カメラのレンズにしか見えないデジタルカメラ、ソニーのDSC-QX10(左)とDSC-QX100(右)。なんと液晶画面がありません。

2機種の違いは主に大きさと画質。DSC-QX100はやや大きいですが、高画質で定評の高いコンパクトデジタルカメラ、RX100IIと同じ光学3.6倍レンズ、大型の1.0型イメージセンサーを搭載した高画質モデルです。


このQXシリーズは、スマホを液晶代わりに使うというコンセプト。大画面で精度の高いタッチパネルのスマホを、そのままデジタルカメラの操作に使えます。

付属のクリップ(右)は厚さ13mm以下、幅54-75mmのスマホなら取り付けが可能。またXperia Z,Z1,Z1f,Z Ultraなら、専用カバー(左)を使えば、デジタルカメラさながらに一体化できます。


接続してみると、操作画面はスマホのカメラのよう。

しかしデジタルカメラならではのズームやF値、明るさの設定もあり、感覚的にはスマートフォンのカメラとコンパクトデジタルカメラの中間のような使い勝手です。


ちなみに普段仕事で使っているカメラはこちらの一眼レフなのですが、画質とスピードと感度を求めて使ってはいるものの、レンズは重いしかさばるし、仕事でもなければちょっと持ち歩きたくない重装備。

結局プライベートではいつも画質より身軽さを優先して、スマホで撮っちゃってるんですよね…。


でもDSC-QX100なら、いつも使ってるレッグバッグに…あらスッポリ。

幅がないのでスペースに余裕ができ、モバイルバッテリーや小物ならもう一つくらい入りそうなくらい、コンパクトにまとまりました。

ううむ、これは持ち運びやすくていいかも…?

旅行での使い勝手を、京都で試してみました

しかし肝心なのはその画質。そこで実際にどんな写真が撮れるのか、DSC-QX100を持って京都を散策してみました。

※ここからの写真は特に明記していないものは全てDSC-QX100で撮影したものです。元画像は5472×3648ピクセルですが、掲載の都合で幅1920ピクセルに縮小しています。


まずやって来たのは、京都の名所、貴船神社。


まずは有名な石段を撮影してみると…おお、何だこの仕上がり…!

さすが名機RX100IIと同じカメラ機構だけあって、手前の灯籠にピントを合わせると、いい具合にボケて奥行き感が出た仕上がりに。お見事!


このQXシリーズはワイヤレス接続なので、こんな風に切り離してローアングルや隙間から撮影することもできちゃいます。


普通は目にしない視点からの撮影は、特別な場所がより特別な思い出に。


DSC-QX100は一般的なコンパクトデジタルカメラよりセンサーが大きくレンズが明るいので、奥行きのある構図では奥がしっかりとボケて、味わいのある仕上がりに。(絵馬の名前だけぼかし加工をしています)

もちろん設定を変えれば奥をもっとクッキリと写すこともできるんですが、ボカした方が見た時の印象かそれ以上の雰囲気になるんですよね。

 
食事の撮影も、DSC-QX100ならしっかり奥がボケて、クッキリと浮き立つ見栄えのいい仕上がりに。なんだかパンフレットみたいなクオリティ。

ちなみに食事を撮影するときは、ちょっと明るめに撮るのが美味しそうに撮るコツですよ。


センサーの感度がいいおかげで、薄暗い川床でも暗い部分までクッキリ。

手前側も程よくボケて、なんだかその場で感じた以上にいい雰囲気…!


こちらは上賀茂神社にて。

レンズを切り離して、無茶な場所からでもスマホで構図を確認しながら撮れるので、プロっぽい仕上がりをじっくりと狙うのがめっちゃ楽しい!

またピントもタッチで好きな場所に合わせられるので、狙い通りの写真がとても撮りやすいんですよ。


特に深い意味はない写真ですが、かなり高い場所から見下ろし、手前にピントを合わせるこうした構図は、画面と切り離せるDSC-QX100ならでは。

普通のカメラやスマホでこんな風に撮ろうとすると、高い場所から覗き込まないとできないんですよね。


京都の神社は、森や苔が実に見事。地面スレスレから苔を撮影してみると、得も言われぬ風情がそこに。


そうそう、あとDSC-QX100は撮影するとそのままスマホに転送されるので、TwitterやFacebookなどSNSに投稿するのも簡単。

デジタルカメラだとまず撮影してから転送して…なんて手間が面倒なだけに、いつものスマホの感覚で、高品質な写真をすぐにシェアできるのはいいですね。


こちらは京都タワーからの景色。細部まで緻密な描写はさすが。

ただこうした明るい場所で広くクッキリと撮るなら、最近のスマホのカメラでもそこそこの画質で、拡大しないならそこまで大きな差はありません。


しかしちょっと離れた場所を取りたい時や、ズームで周囲の邪魔なものを消したい時には、光学3.6倍ズームを持つDSC-QX100は本領を発揮。

目一杯ズームして撮ってみると…おお、はるか遠くの神社の屋根の細かなディティールまでもが、緻密に描写されています。


撮影中にやたらと絡んできた、京都タワーのゆるキャラ、たわわちゃん。

ちなみに3〜4時間ほど撮りながら歩いたところでバッテリー切れ。液晶画面がない分、普通のデジタルカメラより持ちがいいような気がします。

またMicroUSB端子から充電できるので、モバイルバッテリーと一緒に持ち歩けば、移動中の充電も簡単。Androidなら充電器を共用できるのもいいですね。


ボカして撮ると、目で見るよりキレイに撮れるのが楽しいんですよね。

もちろん巨大な一眼レフならもっと味を出せますが、重くてデカくて街歩きに持って行くにはあまりにも面倒なもの。

これだけの写真が撮れて、スマホと持ち歩けるコンパクトなボディというコンセプトは、斬新ながらも理にかなっている気がします。


夜は徒歩で祇園に来てみました。

こういう薄暗い景色は、スマホだとジャリジャリになってしまうのですが、DSC-QX100はセンサーやレンズが大きいだけあって、薄暗い景色も手持ちでブレずにいい具合に撮れています。


DSC-QX100にはストロボがないのですが、センサーの感度がいいので、フラッシュ無しでも見たまま以上に明るくキレイに撮れるのがいいところ。

こうした味わいのある照明下では、フラッシュを使うと味気ない写真になってしまうんですよね。

旅の特別な撮影をじっくりと楽しむカメラとしてオススメ


でも実際のところ、ボケ味なんていらない、明るい場所で撮るちょっとしたスナップなら、(細かい部分を気にしなければ)最近のスマホのカメラでも画質は充分ですし、手軽で速くて便利なのは確かです。(この写真はiPhone 5sで撮影)


しかしちょっと苦労して行った場所や、思い出深い場所は、できればその見た時の感動のままに残しておきたいもの。

そんな時にいつものスマホの感覚でじっくりと丁寧に撮影し、いつものスマホに特別な一枚を保存してくれる…そんな新しくて便利な使い勝手を、QXシリーズは提案してくれているのかもしれません。


何よりもモニターと分離できる事で、目では見つけられない特別な景色を見つけられるのは、今までになかった楽しさ。

デジタルカメラともスマホのカメラとも違う、全く新しいコンセプトのレンズスタイルカメラQXシリーズは、じっくりと景色を楽しむ身軽な旅行に、新しい写真の楽しみをもたらしてくれそうですね。

QXシリーズ・スペシャルサイト|サイバーショット ソニー

 

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