アフリカ大陸を横断する「万里の長城の森林バージョン」を構築中…サハラ砂漠の進行を止めるため12か国が団結
森林破壊が進むにしたがい、地球の砂漠化が進んでいます。
森林が恐るべきスピードで消失しているといったニュースが多い中、アフリカではサハラ砂漠の進行を止めるために12諸国が団結したプロジェクトが動いています。
アフリカ大陸に森林を縦断させる壮大な計画とは、いったいどんなものなのでしょうか。
The Great Green Wall of Africa | Atlas Obscura
本家本元である中国の「万里の長城」“The Great Wall”は、北方遊牧民族の襲撃から守るために1000年以上にわたって建設されてきました。
アフリカでは生活を脅かす別の敵(砂漠)の侵攻を止めるために12か国が団結し、その名も「アフリカのグリーン・グレートウォール」“The Great Green Wall of Africa”という、攻防システムを構築しています。
サハラ砂漠は拡大の一途をたどっていて、国連によると、2025年までにアフリカ大陸の3分の2がサハラの砂で覆われるだろうと見積もられています。
さらなる食糧不足は避けられず、このことを重く受け止めたアフリカ諸国がこの取り組みに署名したのです。
計画では、アフリカ大陸を幅9マイル(約15km)の森林帯が横断するというもので、全長は4750マイル(7600km)に達する予定です。
風で飛ばされる砂との攻防だけでなく、多くの貧困地域に仕事を与えることになるとみられています。
しかしながらアフリカ諸国にはワイロなどの問題も多く、なかなか思うように計画が進んでいないのが現状のようです。
今後どうなっていくのか、海外掲示板には多くの関心が寄せられていました。
●進めている部分の写真
↑思ったよりは進んでいるように見える。
●砂漠の部分は使われないのかな?
↑砂漠には何も植えられないよ。ここでは砂漠が耕地を侵食していくのを防いでいるんだ。木が風よけになる。それによって土の層がこれ以上浸食されないようにしている。写真の砂漠のように見えているのは、耕地がこれから砂に覆われてしまうところだ。
↑つまり、水をフィルターしてくれることで、長期にわたって落ち葉や古い枝などが土を作り、水の維持につながるということだな。(出典:なし)
●中国もやっているが、そっちのほうが成功するかも。
Wired 11.04: The Green Wall Of China
↑少なくとも中国は他の11か国と一緒に働かなくていいからね。
●最初、木を1列に植えるのかと思った。
↑幅9マイルと書いてあっただろう。
●ちょっと計算してみた。
9マイルx4,750マイル=42,750平方マイル
木が50フィート間隔で植えられるとすると1エーカーあたり17本の木が必要だ。
1平方マイル=640エーカー
17本x640エーカー=10,880
10,880x42,750 =4億6千512万本の木!!
●すでに開始から5年が経過しているのか。どれくらい進んで、どんな効果があるのか知りたい。
●国連から派遣された人が説明していたが、ほとんどのプロジェクトは汚職によってダメになっているそうだ。
↑少なくともアフリカ人の手で完成できると思わないほうがいい。
●20〜30年前に似たようなことをトライアルでやっていた男性がいた。研究課題の一環で木を植えていた。確かに砂漠の浸食を止めたり遅めたりはできた。そこまではよかったのだが、一番の問題は地域の住民がその木を切り出すことで、次にヤギが木を食べ始めること。そこで彼の基金が尽きた。
●誓約と行動はまた別ということだな。
アイデアは素晴らしいですが、実現するには気が遠くなるようなコストや、運用面のトラブルが立ちはだかっており、一筋縄とは行かないようです。
砂漠化は人類全体の問題であるだけに、このプロジェクトの推移を見守りたいところです。
TIL that 12 African nations have come together pledging to build a 9 mile wide band of trees.